毎日王冠
レース回顧
アエロリットは逃げて前半3F35.3秒、5F59.0秒の平均ペースで進み、直線でキセキ、ステファノスに並ばれたが、メンバー7位の33.8秒でひと伸びしてレースを制した。勝ちタイムは1分44秒5の好タイム。後半5Fは57.2秒、ラスト3Fは10.9−11.2−11.7秒。ラスト5Fからペースアップする展開で高速ラップでまとめて振り切った。心肺機能が高く末脚に持続力があり、並んでからひと伸びする勝負根性も備えている。前走安田記念で2着に粘った4歳牝馬が力の違いを見せつけた。モレイラ騎手は「G1を勝てる馬」とコメント。高速馬場なら海外でもやれそうな馬。次走はマイルCS。モレイラ騎手がモズアスコットの末脚をどう完封するのか楽しみだ。香港マイルも馬場次第で勝ち負けできる。
ステルヴィオは中団からメンバー最速の33.2秒で外から伸びて0.2秒差の2着。前に行った馬が1、3、4着に粘っており、差してきたのはステルヴィオだけ。やはりこれくらいの距離が合っており、距離が短い方が末脚は切れる。馬体のスケールは大きくないが、G1、G2でやって行けそうだ。牡馬にしては小柄なため、57キロ以上を背負ったときに真価が問われる。
キセキは1枠1番から2番手につけてメンバー8位タイの33.9秒でまとめて0.2秒差の3着。前残りになると見越して1枠1番から2番手につけた川田騎手の好プレー。近走不振が続いていたが、他馬より重い58キロを背負ってこの内容なら復活のメドは立った。もっと調子が上がってくれば、長い距離でも走れる。次走は天皇賞(秋)。昨年信濃川特別を1分56秒9で勝った馬。完全復活すれば一発の可能性がある。
サンマルティンは後方の内にいたが、直線で伸び切れず10着。この流れなら33秒台で上がれる馬だが、ラップ以上に厳しいレースだったのか、上がりは34.4秒だった。まだG2では力が足りない。G3、OP特別に出走したら見直したい。
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