エリザベス女王杯
レース展望

3歳馬と古馬が争う女王決定戦。過去10年の1番人気は[1−4−2−2]で5連対。単勝1倍台は[0−2−1−0]、2倍台は[1−0−1−1]、3倍台は[0−2−0−2]。唯一勝ったのは外国馬スノーフェアリー。2番人気は[1−2−2−5]で3連対、3番人気は[2−0−1−7]で2連対。6〜9番人気が4連対、10番人気以下が3連対。G1実績馬が揃うが、人気薄の激走が多い。最近5年の馬連は27倍、9倍、18倍、137倍、80倍で荒れている。人気馬に人気薄を絡めて中穴以上を狙うのが妙味。

連対馬20頭のうち12頭にG1連対、4頭にG2またはG3勝ちがあった。牝馬の一線級が揃うため、G1実績馬を重視したい。これらがない4頭のうち3頭が渋った馬場、残る1頭が大逃げ(クィーンスプマンテ)だった。馬場が渋ったら道悪巧者に注意。年齢別では3歳[4−4−3−37]、4歳[4−3−6−42]、5歳[2−2−1−47]、6歳[0−1−0−11]、7歳以上[0−0−0−7]で3、4歳馬が活躍している。6歳馬は1連対、7歳以上は3着以内がない。6歳以上の高齢馬は不振が続いている。

モズカッチャンは昨年のエリザベス女王杯を好位から抜け出して2分14秒3で優勝。オークスは2着、秋華賞は3着に終わったが、古馬相手のエリザベス女王杯を制し、実力を示した。今年は牡馬を相手に京都記念4着、ドバイシーマクラシック6着、札幌記念3着に善戦している。前走札幌記念は離れた最後方からメンバー最速の36.0秒で追い込んでハナ+頭差の3着。勝ったサングレーザーは天皇賞(秋)で2着に入った。国内の芝2000m以上では[2−1−2−1]で4着以内を確保。外枠に入るとMデムーロ騎手の腕が問われる。

リスグラシューはG1[0−4−0−3]で阪神JF、桜花賞、秋華賞、ヴィクトリアマイルで2着。ヴィクトリアマイルはメンバー最速の32.9秒で伸びたがハナ差届かなかった。前走府中牝馬Sは出遅れて後方2番手からメンバー2位の32.6秒で抜け出したが、最後にディアドラに差されてクビ差の2着。ディアドラは2キロ重い56キロを背負っていたが、リスグラシューは休み明けで馬体が12キロ増えていた。成長力あるハーツクライ産駒で4歳秋を迎えてさらに力をつけている。鞍上はモレイラ騎手。1着しかいならい騎乗か。

前走紫苑Sを圧勝したノームコア、前走京都大賞典2着のレッドジェノヴァ、前走秋華賞3着のカンタービレ、前走府中牝馬S3着のフロンティアクイーン、昨年のエリザベス女王杯2着馬クロコスミア、昨年の京都大賞典勝ち馬スマートレイアー、京都牝馬S&阪神牝馬S勝ち馬ミスパンテール、昨年のヴィクトリアマイル勝ち馬アドマイヤリード、前走丹頂S2着のコルコバードなど伏兵は多士済々。京都は金曜に雨が降る予報が出ているが、土曜は晴れ、日曜は晴れ時々曇りで馬場は乾きそうだ。土曜の馬場傾向、枠順に注意したい。

ノームコアは紫苑Sを好タイムで圧勝したが、体調が整わず秋華賞を回避。これまで[3−0−2−0]で3着以内を確保。距離1F延長、初の京都が課題だが、前走好位から最速上がりを繰り出した走りはエリザベス女王杯にマッチする。鞍上は4週連続G1を勝っているルメール騎手。レッドジェノヴァは前走京都大賞典で後方からメンバー2位の34.3秒で伸びて0,1秒差の2着。条件戦を連勝した馬が重賞初挑戦、古馬混合G2で連対した。ここにきて急激に力をつけている。小島茂厩舎は09年にクイーンスプマンテで制している。

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