東スポ杯2歳S
レース回顧

ニシノデイジーは1枠から中団の内につけ、メンバー2位タイの33.9秒で馬群を割って抜け出しハナ差でレースを制した。勝ちタイムは1分46秒6。トーラスジェミニが逃げて前半5F60.4秒。ラスト5Fから最後まで11秒台のラップが続き、差し追い込み馬が上位を独占。流れは緩かったが、後半5F58.1秒、勝ちタイム1分46秒6を考慮するとレースレベルは高い。ニシノデイジーは切れより地力タイプだが、アルテミスSを勝ったシェーングランツと同様に札幌芝1800mのタフなレースを勝ってきた馬が33秒台後半で上がって差し切った。荒れた馬場でも上がりが速い馬場が北海道組にマッチしているので注意したい。ニシノデイジーは末脚の持続力が優れた馬。後半5Fの持続力勝負になったことがプラスに働いている。馬体は12キロ増えて少し太く映った。次走はホープフルSに向かう予定。今回のように前半の流れが緩んで持続力勝負になれば出番があるかもしれない。

アガラスは内ラチ沿いの後方をロスなく進み、メンバー最速の33.7秒で追い込んでハナ差の惜しい2着。直線で前が詰まって追い出しが遅れ、狭いところを捌いたぶん届かなかった。札幌芝1800mのコスモス賞2着馬。祖母にローズS2着馬メイプルシロップ(半兄アロハドリーム)がいる。タフなレースで差すレースをしてレースぶりが一変した。新馬、コスモス賞でルメール騎手が騎乗して単勝1倍台の断然人気に支持されたサンデーレーシングの馬。7番人気というのは人気の盲点だったか。今後はひと息入れて共同通信杯あたりで復帰することになりそうだ。

ヴァンドギャルドは中団からメンバー2位タイの33.9秒で抜け出したが、最後に差されてハナ+頭差の3着。直線で外に持ち出すロスがあったが、キャリア1戦で馬体が少し太い状態でこれだけ走れれば上々。今後重賞でやれるメドは立った。藤原英厩舎のディープインパクト産駒。大事に使っていけば中距離で素質が開花するのではないか。

ヴェロックスは中団からメンバー5位タイの34.1秒で伸びてハナ+頭+ハナ差の4着。直線で内からぶつけられて外に振られるロスがあった。まだ馬体の線は細く映るが、セレクトールで5184万円で取り引きされたジャスタウェイ産駒で素質は高い。ルメール騎手は距離は2000m以上あった方がいいとコメント。

クリノガウディーは2番手からしぶとく粘って0.5秒差の7着。前に行った馬の中では最先着。タメれば切れるタイプだけに他の上位馬のように差すレースをしていればもっとやれたのではないか。馬体はまだ絞れる。

アドマイヤスコールは後方から外を回って伸び切れず0.6秒差の8着。直線で内からぶつけられたことが堪えたが、現時点では重賞では足りないようだ。末脚の持続力が優れた馬。自己条件で注意したい。

ルヴォルグは大きく出遅れて出遅れて0.7秒差の9着。藤沢和厩舎の管理馬で新馬戦はルメール騎手で圧勝したが、今回はルメール騎手が騎乗しなかった。非社台だとこういう扱いなのだろう。ムーア騎手は来日週はイマイチの騎乗が多い。

カテドラルは好位から早めに抜け出したが、ラスト1Fで一杯になって11着。ラスト5Fが全て11秒台のラップに耐えられなかった。現時点では末脚の持続力が足りない。ジェベルムーサの半弟。芝で結果が出ないとダート路線か。

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