チャンピオンズC
レース回顧

ルヴァンスレーヴは2枠2番スタートから内ラチ沿いの2、3番手につけ、メンバー2位の35.6秒で抜け出して2馬身半差で圧勝した。勝ちタイムは1分50秒1。アンジュデジールが逃げて前半5F61.9秒の緩い流れ。ラスト3F12.3−11.7−11.9秒で上がり勝負になった。ルヴァンスレーヴはジャパンCのアーモンドアイを彷彿させる正攻法のレースで圧勝。前走南部杯でゴールドドリームを子供扱いしたのはダテではなく、今回も古馬を全く相手にしなかった。昨年2歳時に相馬眼ニュースで取り上げたルヴァンスレーヴは全日本2歳優駿、JDD、南部杯、チャンピオンズC、アーモンドアイは牝馬3冠とジャパンC、ワグネリアンはダービーを制した。今後はひと息入れてフェブラリーSからドバイワールドCを目指すことになりそうだ。まだ心身ともに完成されておらず、これから強くなる馬。どのレベルまで行けるのか楽しみだ。

ウェスタールンドは離れた最後方から内をロスなく回って3、4コーナーでショートカット気味に押し上げ、メンバー最速の34.4秒で馬群を捌いて鋭く伸び、0.4秒差の2着まで追い上げた。ルヴァンスレーヴの1.2秒上回る上がり34.4秒は強烈だった。やはりシリウスSのインパクトのある末脚はG1激走を示すものだった。一発狙いに徹した藤岡佑騎手の騎乗が嵌まったのは確かだが、あの末脚があってこそ。藤岡佑騎手が上手く持ち味を引き出している。藤岡佑騎手は根がギャンブラー(ボートレース)だけに人気薄に騎乗すると血が騒ぐのではないか。今後はひと息入れてフェブラリーSを目指す予定。今は追い込むレースをしているが、あの末脚の威力は追い込みだけではないことを付け加えておく。

サンライズソアは5番手からメンバー5位の35.9秒で伸びて0.4秒差の3着。内をロスなく回った馬が1、2、4着。外を回って3着に入ったことを評価したい。並の馬ならあの位置から伸びないが、モレイラ騎手の効果もあるのだろう。普通では伸びない位置から伸びてくる馬が多い。日本人騎手とは違った技術力がある。サンライズソアは馬体が充実して、かなり地力が強化されている。河内調教師が大事に使っていけば、どこかでG1制覇がありそうだ。

オメガパフュームは中団の後ろからメンバー6位の36.0秒で伸びて1.0秒差の5着。勝負どころで外めを回ったことで位置取りが悪くなり、直線でスムーズさを欠いたことが堪えたが、最後までバテておらずジリジリと伸びていた。末脚の持続力と心肺機能の高さは驚異的。まだ馬体の完成度は低く、今回は捌きが少し硬くなっていたが、それでこれだけ走るのだから大したもの。安田翔伍調教師の腕次第だが、馬体が成長して本格化すればG1に手が届きそうだ。

ケイティブレイブは中団から全く伸びず1.4秒差の11着。福永騎手は馬体は太くないとコメントしたが、パドックでは馬体が10キロ増えて腹目が太くなっていた。前走JBCクラシックで目一杯走った反動が出たのではないか。予想に書いたように中央で坂のあるコースでは[0−1−2−5]で良馬場では[0−1−0−4]。やはり京都から中京に替わるのはマイナスだった。馬の本質を見抜かないと競馬は勝てない。

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