有馬記念
レース展望

ファン投票で選ばれた馬たちによるドリームレース。過去10年で1番人気は[6−2−1−1]で8連対。前走勝ち馬は[3−0−0−0]、2着馬は[2−1−0−0]、3着馬は[1−1−0−0]で連対率100%。前走10着以下は[0−0−1−1]で不振。2番人気は[2−1−2−5]で3連対、3番人気は[0−0−2−8]で連対なし。6〜9番人気が4連対、10番人気以下が2連対。最近5年の馬連は8倍、123倍、68倍、4倍、31倍。本命を押さえながら人気薄を絡めて中穴以上を狙うのが妙味。

年齢別では3歳[4−2−2−23]、4歳[2−5−2−31]、5歳[4−2−4−37]、6歳[0−0−0−17]、7歳以上[0−1−2−16]で3〜5歳馬が活躍している。芝2400〜2500mのG1で実績のある3〜5歳馬に注目。6歳以上の高齢馬は[0−1−2−33]で1連対のみ。牡馬[8−7−10−107]で15連対、牝馬[2−3−0−17]で5連対。牝馬は4番人気以内[2−2−0−1]、5番人気以下[0−1−0−16]。穴をあけるのは牡馬。特に外国人騎手が騎乗した馬に注意。

レイデオロは昨年ダービー、神戸新聞杯を勝ち、ジャパンC2着。今春は京都記念3着、ドバイシーマクラシック4着に終わったが、京都記念は休み明け、重馬場、テン乗りのバルジュー騎手、ドバイシーマクラシックは初の海外遠征だった。秋緒戦のオールカマーは中団の後ろからメンバー最速の34.3秒でアルアインを差し切って2分11秒2で優勝。前走天皇賞(秋)は中団の外からメンバー2位の33.6秒で差し切って1分56秒8で優勝。レースの前半5Fは59.4秒、後半5Fは57.4秒。高速ラップの持続力を示した。

天皇賞(秋)を勝った馬はジャパンCを使うが、ルメール騎手がアーモンドアイに騎乗、社台の使い分けもあり有馬記念直行になった。1986年以降、天皇賞(秋)を勝って有馬記念に直行した馬は[0−0−1−3]でプレクラスニー4着(3人)、ネーハイシーザー9着(2人)、サクラチトセオー3着(4人)、オフサイドトラップ10着(8人)で3着止まりだが、1番人気に支持された馬はいない。レイデオロは中山では[3−0−0−1]でダービー前にお茶を濁した皐月賞で5着に負けたが、ホープフルS、オールカマーを勝っている。

国内の芝2400mは[2−1−0−0]でダービー1着(前半5F63.2秒)、神戸新聞杯1着(61.4秒)、ジャパンC2着(60.2秒)。最近5年の有馬記念の前後半5Fは60.7−60.8秒、63.0−59.3秒、62.5−58.9秒、60.8−59.4秒、61.4−59.5秒。レイデオロは例年通り前半の流れが緩めば有利だが、そうならなかった場合は真価が問われる。過去10年で12番枠は[0−0−0−10]。スタミナが問われるタフな流れになったときにルメール騎手が攻められるかがカギ。

オジュウチョウサンは16年の中山グランドジャンプから障害で9連勝。障害G1を5連勝し、競馬殿堂入りするレベルの馬。平地G1の有馬記念に出走するため、平地を使い2連勝し、ファン投票3位で有馬記念出走にこぎつけた。開成山特別は4番手から徐々に進出し、4コーナー先頭からメンバー最速の37.1秒で後続を突き放し2分42秒3(稍重)で3馬身差で圧勝した。前走南武特別は3番手からメンバー3位の34.5秒で抜け出して後続を完封し2分25秒0で優勝。ラスト7Fから11秒台のラップが続く特殊な展開だった。

勝ちタイム2分25秒0は平凡だが、前半5F63.0秒のスローペースだった。翌日のAR共和国杯は前半5F62.9秒のスローペースでラスト3Fの上がり勝負になり、パフォーマプロミスがメンバー2位の32.6秒で上がって勝っている。オジュウチョウサンは切れより地力&スタミナタイプでラスト3Fの上がり勝負は合わない。キセキがある程度の流れで逃げれば2番手、スローに落とせばハナを切るのではないか。心肺機能が高くスタミナがあり、頭が良く競馬をよく知っている馬。盤石のレースぶりで有馬記念制覇がありえる。(夢)

毎日王冠3着、天皇賞(秋)3着&ジャパンC2着のキセキ、昨年のエリザベス女王杯勝ち馬モズカッチャン、昨年のジャパンC勝ち馬シュヴァルグラン、新潟記念勝ち馬ブラストワンピース、宝塚記念勝ち馬ミッキーロケット、一昨年の有馬記念勝ち馬サトノダイヤモンド、昨年のセントライト記念勝ち馬ミッキースワロー、AR共和国杯勝ち馬パフォーマプロミス、凱旋門賞に挑戦したクリンチャー、一昨年のダービー馬マカヒキなど。中山は土曜が雨のち曇り、日曜が曇りの予報が出ている。気温が低いため、少し渋った馬場になりそうだ。

キセキは昨年不良馬場の菊花賞を勝った後不振が続いたが、今秋は前に行くレースで3、3、2着と復調してきた。天皇賞(秋)は前半5F59.4秒で逃げ、後半5F57.6秒でまとめて1分57秒0で走り0.2秒差の3着。前走ジャパンCは前半5F59.9秒で逃げ、後半5F57.5秒でまとめて2分20秒9で走り0.3秒差の2着。スーパーホース・アーモンドアイが強過ぎただけで例年なら勝っているレベル。3戦連続東京に輸送してタフなレースが続いた点がどう出るか。同コースの日経賞では途中から逃げて9着に終わっている。

モズカッチャンは昨年のエリザベス女王杯を5番手からクロコスミアを差し切って2分14秒3で優勝。その後は京都記念4着(3着レイデオロとハナ差)、ドバイシーマクラシック6着(4着レイデオロに1馬身差)、札幌記念3着、エリザベス女王杯3着と善戦止まりが続いている。今年のエリザベス女王杯は0.5秒差の3着に終わったが、休み明けで過去最高の490キロだった。クロコスミアに勝ったリスグラシューは次走香港ヴァーズで2着に入った。牝馬でも叩き良化型。叩き2戦目、内枠、Mデムーロ騎手で変わり身に注意。

[Home]