日経新春杯
レース回顧

グローリーヴェイズは中団の内からメンバー2位タイの36.8秒で内から抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分26秒2。アイトーンが逃げて前半5F58.3秒のハイペース。後半5F62.4秒、3F37.7秒で上がりの掛かる消耗戦になった。グローリーヴェイズはMデムーロ騎手が1枠から道中ロスなく進め、勝負どころで押し上げ、直線で内から抜け出してきた。外から2着に突っ込んだルックトゥワイスとは通ったコースに大きな差があった点を考慮しておきたい。明け4歳馬がデビュー7戦目でG2制覇。前走菊花賞で不利な大外18番枠からメンバー最速上がりで0.5秒差の5着に突っ込んだのはダテではなかった。奥手のメジロ一族でこれから馬体が成長すればさらに強くなる。平坦コースが得意な馬で4コーナーの下りを生かせる京都外回りは合っている。Mデムーロ騎手では[3−1−0−0]、それ以外では[0−1−0−2]。次走も平坦コースでMデムーロ騎手を乗せてきたら要注意。

ルックトゥワイスは後方からメンバー最速の36.7秒で追い込んで0.1秒差の2着。大外から猛然と追い込んできたが、半馬身届かなかった。勝ち馬とは通ったコースに大きな差があり、2着でも勝ちに等しい内容。これまでは左回りの高速馬場が合うタイプと考えられ、陣営はその条件を選んで使っていたが、2戦連続上がりの掛かる消耗戦で最速上がりを繰り出したようにタフな馬場が得意な地力タイプに変貌している。タフな馬場をこなすステイゴールド産駒。馬体が少しずつ増え、本格化してきたのではないか。右回り、上がりの掛かるレースに対応できたことで今後の選択肢が増えた。適性にマッチしたレースを使って行けば、どこかで重賞制覇できそうだ。

シュペルミエールは中団からメンバー6位の37.1秒で伸びて0.2秒差の3着。昇級初戦、G2で0.2秒差の3着なら上々の内容。これで[5−2−4−1]で菊花賞6着を除き3着以内を確保。6歳馬でもまだ12戦しかしていない。馬体の造りが目立つ馬で、相馬眼的にこれから重賞戦線で活躍できそうな馬。軌道に乗ると大化けする可能性がある。これまでは全て日本人騎手。社台が外国人騎手を乗せてきたら要注意。

ノーブルマーズは中団からメンバー2位タイの36.8秒で伸びえ0.2秒差の4着。いつもより後ろからのレースになったが、最後までしぶとく伸びて地力を示した。さすがに宝塚記念3着馬。パドックで馬体が地味に映ったように本調子ではなかったが、差すレースで勝ち馬と0.2秒差なら悪くない。次走は[2−2−0−1]の叩き4戦目。馬体の造り、調教の動きに変化があれば注意したい。

ムイトオブリガードは中団から伸び切れず0.4秒差の6着。久々の右回り、大外枠が影響したが、馬体が14キロ増えていたことも影響したのだろう。社台のグローリーヴェイズが1枠、能力的に互角かそれ以上のムイトオブリガードが大外枠。JRAは社台を優遇している。タフな馬場もこなせるタイプだが、レースの上がりが37.7秒というレースは向かなかったか。まだ先だが、目黒記念に使ってきたら注意したい。

メイショウテッコンは後方から捲って先頭に立ったが、直線で一杯になって0.9秒差の9着。武豊騎手は逃げるつもりはなかったようだが、出遅れて位置取りが悪くなったことが堪えた。武豊騎手は先週6勝してロケットスタートを切ったが、今週の3日間開催は駄乗が目立ち未勝利。ただしこういう駄乗をした騎手は、経験則で近々重賞を勝つことが多いので注意したい。

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