きさらぎ賞
レース回顧

ダノンチェイサーは2番手につけ、メンバー2位の34.8秒で抜け出して2馬身差でレースを制した。勝ちタイムは1分49秒0。ランスオブプラーナが逃げて前半3F36.3秒、5F61.2秒のスローペース。流れが緩んで前に行った馬が有利な展開になった。ダノンチェイサーは2番手から抜け出す正攻法のレースで重賞初制覇。距離延長で折り合いに不安があったが、2番手で折り合い、前に行ってひと脚使える持ち味を川田騎手が引き出した。セレクトセール2億7000万円で取り引きされたディープインパクト産駒。これで過去10年のきさらぎ賞で池江厩舎は[3−1−2−1]、ディープインパクト産駒なら[3−1−0−1]となった。今後はひと息入れて皐月賞に直行し、ダービーを目指すことになりそうだ。

タガノディアマンテは離れた最後方からメンバー最速の34.8秒で追い込んで0.3秒差の2着。岩田騎手が後方でタメにタメて大外から持ってきた。土曜のエルフィンSでは最後方からアクアミラビリスが最速上がりで大外から差し切っている。緩い馬場で1、2番人気が伸びあぐねる中、外から伸びてきたように緩い馬場も味方したのではないか。それでも前残りの展開で最後方から最速上がりで2着に突っ込んだことを評価したい。武蔵野Sを勝ったタガノトネールの半弟でオルフェーヴル産駒。賞金を加算できたことで今後はトライアルから皐月賞を目指すことになりそうだ。

ランスオブプラーナは逃げてメンバー7位の35.8秒でまとめて0.4秒差の3着。きさらぎ賞は前に行った馬が残りやすいレースだが、8頭中7位の上がり35.8秒で人気のヴァンドギャルド、アガラスを完封するとは・・・。稍重の未勝利戦を3馬身半差で圧勝した馬。渋った馬場も味方したのだろう。

ヴァンドギャルドは3番手からメンバー3位の35.1秒で伸びて0.4秒差の4着。直線で反応が悪く、最後にジリジリ伸びてきたが3着にハナ差の4着に終わった。緩い馬場を気にして何度も躓いていた模様。馬場の影響もあるが、関東に遠征して東スポ杯2歳S、ホープフルSと激戦が続いた影響があるのかもしれない。藤原英厩舎にしては連続して使っている。この馬に対する社台の方針なのだろう。

アガラスは道中折り合いを欠き、直線でもスムーズさを欠き自滅しブービーの7着。レースレベルの高かった東スポ杯2歳S2着馬が見せ場なく惨敗。前3走はルメール、ルメール、ビュイック騎手。戸崎騎手に乗り替わって全くいいところがなかった。ただし京都に輸送して馬体12キロ増。社台も戸崎騎手を考慮して仕上げていなかったのではないか。次走外国人騎手を乗せてきたら要注意。

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