共同通信杯
レース回顧
ダノンキングリーは1枠1番から内ラチ沿いの4番手につけ、メンバー最速の32.9秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分46秒8。アドマイヤマーズが逃げて前半3F37.1秒、5F61.5秒のスロペース。レースのラスト3Fは33.3秒でラップは11.2−11.0−11.1秒。ダノンキングリーは1頭だけ32秒台で上がって末脚の威力の違いを見せつけた。スローの上がり勝負だったこともあるが、4戦4勝で朝日杯FSを制したアドマイヤマーズを全く相手にしなかった。前走ひいらぎ賞で見せたインパクトのある走りはやはりダテではない。まだ馬体は本格化していないが、相馬眼的にG1級の能力がある。次走は皐月賞に直行する予定。ひいらぎ賞を3馬身半差で圧勝したように中山もこなすタイプ。戸崎騎手の乗り方次第で無敗の皐月賞馬が誕生する可能性がある。
アドマイヤマーズは前半5F61.5秒のスローペースで逃げ、メンバー2位タイの33.5秒で上がって0.2秒差の2着。3着には4馬身差をつけた。ダノンキングリーに切れ負けしたが、1キロ重い57キロを背負い、かつ馬体8キロ増で多少余裕残しの仕上げだった。パドックでは馬体増にも関わらず全体的にスッキリ映り、距離適性がもう少し長い方にシフトしてきた印象を受けた。もっと速い流れで地力勝負なら勝っていたかもしれないが、それでダノンキングリーに負けると後はない。今後は皐月賞からNHKマイルCに向かう予定。
クラージュゲリエは4番手からメンバー4位の33.7秒で伸びて0.8秒差の3着。札幌2歳S3着、京都2歳S勝ち馬が逃げたアドマイヤマーズの上がりを上回れなかったように現時点では力負け。今後に向けてひとつの目安になるが、本質的にもっと少し時計の掛かる馬場が合っている。2戦連続で馬体が大きく増えて非力な面が薄れてきたのはいい傾向。今後は皐月賞からダービーに向かう予定。
ゲバラは最後方からメンバー2位タイの33.5秒で追い込んで1.0秒の5着。アドマイヤマーズと同じ上がりを繰り出したが、スローの上がり勝負で最後方からでは厳しかった。新馬戦を尻上がりラップで勝ったように能力はあるが、まだ馬体の完成度が低く、芯が入り切っていない。キャリアを積んで馬体がしっかりすれば、重賞で通用する馬になるのではないか。
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