中山牝馬S
レース回顧

フロンテアクイーンは中団からメンバー5位タイの35.0秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分47秒7。カワキタエンカが逃げて前半5F59.8秒。内が荒れた緩い良馬場で外を回って差した馬が上位を独占。フロンテアクイーンは中団の外から早めに動いて最後はウラヌスチャームの追撃をハナ差凌ぎ切り重賞初制覇。レベルの高い府中牝馬Sで0.1秒差の3着に入ったのはダテではない。三浦騎手が土日メイン制覇。中山牝馬Sで通算700勝を達成した。今後は福島牝馬Sからヴィクトリアマイルに向かうことになりそうだ。

ウラヌスチャームはスタートで挟まれて後方2番手を進み、メンバー最速タイの34.6秒で追い込んでハナ差の2着。直線で外から差し切る勢いで伸びてきたが、フロンティアクイーンにひと伸びされて最後まで交わせなかった。前走愛知杯は好位につけて伸び切れず4着に終わったが、本来の差すレースをして初めて重賞で連対した。差し馬向きの展開、馬場になったこともプラスに働いている。今年の重賞でミナリク騎手は[0−1−0−9]で初めて連対した。

アッフィラートは後方からメンバー5位タイの35.0秒で追い込んでハナ+クビ差の3着。終始大外を回る大きなロスがあったが、最後までしぶとく伸びて3着まで追い上げた。これで中山芝1800mは[1−1−2−0]。格上挑戦で51キロの軽ハンデも良かったのだろう。今年3年目の武藤雅騎手は重賞[0−0−2−15]でクイーンCのジョーディーに続き2戦連続で3着に入った。次走はまずは自己条件か。

ノームコアは2枠2番スタートから徐々に位置取りが悪くなり、直線で内を突いてメンバー4位の34.9秒で追い込んで0.2秒差の7着。勝負どころで動けず、かなり脚を余した。最後は鋭く伸びていただけにまともなら勝ち負けできたのではないか。本来は立ち回りが上手く小回りコースは得意だが、テン乗りの田辺騎手が影響したのか、全く持ち味を生かせなかった。ルメール騎手の技術力の高さを再認識。ルメール騎手から日本人騎手に乗り替わった馬は基本的に割り引きたい。ノームコアはG3では能力上位。今回はルメール騎手が騎乗しないため、陣営は少し仕上げに余裕を持たせていた感がある。

ミッキーチャームは1コーナーで躓き、道中掛かり気味に進んで直線で一杯になりシンガリ負け。馬体が6キロ減ってパドックで煩くなっていた。関東への輸送が初めて。長距離輸送が影響したのだろう。秋華賞であわやのシーンを作ったように能力はあるが、まだ精神面に課題があるようだ。

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