阪神大賞典
レース回顧

シャケトラは後方で脚をタメ、2周目の3コーナー手前から動いて上がって2番手に押し上げ、メンバー最速の37.6秒で抜け出し5馬身差で圧勝した。勝ちタイムは3分6秒5(稍重)。サイモンラムセスが逃げて前半5F59.3秒のハイペース。2コーナーでロードヴァンドールがハナを切り、その後スローに落としたが、レースの後半5Fは63.6秒でスタミナが問われる消耗戦になった。シャケトラは3コーナー手前で外から上がっていい脚を長く使い、他馬を全く相手にしなかった。前走AJC杯で菊花賞馬フィエールマンに勝ったことはダテではなく、叩き2戦目、長距離戦でさらにパフォーマンスを引き上げた。以前から相馬眼的に注目してきた馬が長期休み明けを乗り越えて重賞2連勝。次走は天皇賞(春)。17年の天皇賞(春)は田辺騎手が折り合いを欠いて自滅したが、復帰2戦を見る限り折り合いの不安は少ない。引き続き戸崎騎手が騎乗する予定。

カフジプリンスは5番手を進み、3コーナー手前でシャケトラが外から上がって来ると押して上がって行き、その後もずっと追い続けだったが、メンバー2位の38.2秒でしぶとく伸びて0.8秒差の2着。勝負どころで鞭が入り、かなり手綱が動いていたが、最後までしぶとい脚を使って6番人気で穴をあけた。前走1600万条件3着で格上挑戦だったが、17年のダイヤモンドSでアルバートに0.4秒差の3着に入った実績があった。最終調教で馬体のバランスが良くなり、走るフォームも良くなっていたが、やはり調子を上げていたのだろう。穴馬で狙って正解だった。次走は未定だが、天皇賞(春)がフルゲート割れなら使ってきそうだ。

ロードヴァンドールは前半は2番手を進み、2コーナーで外から上がってハナを切り、直線入り口でシャケトラに交わされたが、最後までしぶとく粘って1.2秒差の3着。2コーナーで強引にハナを奪い、その後スローに落としたこともあるが、厳しい展開でよく粘っている。G2の金鯱賞と日経新春杯で2着がある馬。近走不振が続いていたが、ようやく復調気配を見せた。横山典騎手で逃げたときは[0−1−2−0]で3着以内を確保している。

リッジマンは中団の後ろを進み、シャケトラが動いた後から押して上がって行ったが、直線で伸び切れず1.7秒差の6着。3コーナーで蛯名騎手の手が動いても上がって行けず、その後はずっと追い通しだった。反応が悪かったのは休み明けのせいか。440キロ台の小柄な馬だけに渋ったタフな馬場も堪えたのだろう。3000m以上の長距離戦で初めて連対を外した。

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