京王杯SC
レース回顧

タワーオブロンドンはスタートを決めて7番手につけ、メンバー4位タイの33.1秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイム1分19秒4はレコード。ブロワが逃げて前半3F34.2秒、5F56.5秒の速い流れ。高速馬場で前が止まりにくく、7番手以内につけた馬が1〜5着を独占。タワーオブロンドンはレーン騎手が今日の馬場で勝つならここという絶好の位置につけ、直線で不利を受けないように外に出し、いい脚を長く使って差し切った。前走東京新聞杯は太め残りで伸び切れなかったが、今回は馬体が8キロ絞れ、パドックでは外めをキビキビと周回し気配が一変していた。気温が上がるこの時期になると藤沢和厩舎は仕上げてくる。次走は安田記念。マイルまでは守備範囲だが、アーモンドアイ、ダノンプレミアムが出走しメンバーが強くなる点がどう出るか。レーン騎手は完璧な騎乗でG2制覇。フォームがブレず、徐々に加速する追い方ができる。ルメール騎手の代役というより、本物なのではないか。

リナーテはスタートを決めて6番手の内につけ、直線で外に出してメンバー7位タイの33.3秒で伸びて0.1秒差の2着。直線でスムーズさを欠いたが、武豊騎手が冷静に捌いて持ってきた。武豊騎手は重賞で不振が続いていたが、これがいいきっかけになるかもしれない。リナーテは昨年同コースの白秋Sでメンバー最速の32.4秒で差し切った馬。芝1200mで3勝。高速馬場でスプリント能力が問われたことが良かったのだろう。今年は東京新聞杯でレッドオルガが2着、阪急杯でレッツゴードンキが2着、京王杯SCでリナーテが2着と牝馬が通用している。マイル以下の路線はトップレベルを除き、それほどレベルが高くないのだろう。今後はひと息入れて函館スプリントSに向かう予定。

ロジクライは3番手からメンバー12位の33.7秒で伸びて0.1秒差の3着。2着とはハナ差。直線で前が壁になりズブさを出して下がりかけたが、最後にしぶとく盛り返して3着を確保。戸崎騎手は重賞でスムーズさを欠くことが多い。直線でスムーズなら2着だったのではないか。次走は安田記念に向かう予定。

トゥザクラウンは3番手から抜け出してメンバー11位の33.6秒で上がって0.1秒差の4着。3着とはナ差。直線で抜け出して見せ場十分だったが、最後に捕まった。同コースの1000万条件を1分19秒6で圧勝した馬がタイムを0.1秒詰めて重賞にメドを立てた。今後も芝1400mを使って行くのだろう。

スマートオーディンは最後方からメンバー最速の32.6秒で追い込んで0.3秒差の7着。前半5F56.5秒でもレースの上がりは33.9秒。この上がりで最後方からでは厳しかった。これで3戦連続で最速上がりを繰り出し、34.3秒、33.4秒、32.6秒と詰めている。展開、馬場がマッチすれば、どこかで激走がありそうだ。

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