日本ダービー
レース展望

過去10年で1番人気は[3−1−3−3]で4連対。前走皐月賞勝ち馬は[2−1−2−1]で単勝1倍台は[1−0−0−0]、2倍台は[0−1−1−1]、3倍台は[1−0−1−0]。15年に皐月賞を直線一気で圧勝したドゥラメンテが単勝1.9倍で制している。2番人気は[2−1−0−7]で3連対、3番人気は[3−2−1−4]で5連対。最近5年の馬連は8倍、19倍、7倍、16倍、79倍。昨年は5−4−16番人気で決着し、馬連79倍、3連複5216倍、3連単28563倍(285万馬券)が飛び出した。

連対馬13頭が前走3着以内。前走4着以下から連対した7頭は前走皐月賞。10着以下に惨敗した馬も巻き返している。前走G2で負けた馬は[0−0−2−31]、前走G3以下は[0−0−2−12]で3着止まり。前走青葉賞は[0−2−3−21]、勝ち馬は[0−2−1−7]で2着はウインバリアシオン、 フェノーメノ。青葉賞馬がダービーを勝ったことはない。前走京都新聞杯は[1−1−1−19]、勝ち馬は[1−1−1−5]で1着はキズナ、2着はサトノラーゼン。プリンシパルSは[0−0−2−8]で3着止まり。

過去10年の連対馬には全て重賞勝ちがあった。17年は皐月賞5着のレイデオロが1着、同6着のスワーヴリチャードが2着、昨年は皐月賞7着のワグネリアンが1着。皐月賞はトリッキーなコースで紛れが生じやすい。前走皐月賞で負けた芝中距離重賞勝ち馬に注意。過去10年で1枠1番に入った馬は[3−2−1−4]、5番人気以内なら[2−1−1−0]で複勝率100%。今年は前走京都新聞杯2着のロジャーバローズが1枠1番に入った。日曜の東京は気温が32℃まで上がる予報。急な暑さで気配落ちがないか注意したい。

サートゥルナーリアは新馬、萩S、ホープフルS、皐月賞を3連勝。ホープフルSは内ラチ沿いの3番手から直線で狭い内を割ってメンバー最速タイの35.3秒で抜け出し2分1秒6で優勝。最後は流す余裕があった。前走皐月賞は外枠スタートから7番手につけ、メンバー最速の34.1秒で叩き合いを頭差で制し1分58秒1で優勝。土曜から中団の外から差した馬が活躍。JRAが外枠のサートゥルナーリアが走りやすい馬場を造っていた。社台の断然人気を負かしに行く馬はおらず、外からプレッシャーをかけられることもなかった。

社台はルメールファーストのため、社台がどの馬を勝たせたいのか誰でも分かる。騎手たちもそれを認識して騎乗している。これが今の競馬の現状。今年の平地G1は大阪杯から外国人騎手が騎乗したノーザンファーム生産馬が現在7連勝中。今回外国人騎手が騎乗するノーザンファーム生産馬は、サートゥルナーリア(レーン騎手)、アドマイヤジャスタ(Mデムーロ騎手)の2頭。日本ダービーはノーザンファーム生産馬が4連勝中。昨年からG1は外厩のノーザンファーム天栄&しがらきで仕上げられた馬が大活躍している点も見逃せない。

サートゥルナーリアの母シーザリオはオークス馬。半兄エピファネイアはジャパンCを制している。昨年のジャパンCはロードカナロア産駒のアーモンドアイが2分20秒6のレコードで制している。休み明けの皐月賞を使われ、東京芝2400mの日本ダービーでさらにパフォーマンスを引き上げる可能性がある。初の芝2400m、初の左回り&東京コース、テン乗り、皐月賞で激走した反動、32℃まで上がる気温がリスク。ダービーはテン乗りで勝てないというジンクスがあり、1954年ゴールデンウエーブ以来64年間勝っていない。

今年来日し重賞で[3−0−0−3]のレーン騎手がこのジンクスを破って、サートゥルナーリアが無敗の2冠馬になれるのかどうかが今年のポイント。ダービーを意識した余裕残しの仕上げで皐月賞で一気にパフォーマンスを引き上げた反動が出ないかが気になったが、調教の動きを見る限りその不安はなさそう。ただし馬体を見ると角居調教師がダービーで理想とする馬体の造りとノーザンファームしがらきが造ってきた馬体にズレがあるように映る。あとは当日32℃まで上がる気温。黒鹿毛だけに快晴で気温が上昇するは気になるところ。

ヴェロックスは[3−2−0−1]で若駒S、若葉Sを連勝し、前走皐月賞を5番手から早めに動き、メンバー2位の34.4秒で上がって頭差の2着。直線でサートゥルナーリアに寄られる不利があった。東京では東スポ杯2歳Sでタイム差なしの4着に終わったが、直線で内からぶつけられて外に振られるロスがあった。2歳の速い時期に東京コースを経験している。馬主の金子氏はダービーを4勝。今年の重賞で川田騎手&中内田厩舎は2番人気以内なら[4−0−0−2]。ジャスタウェイ産駒は重賞[0−4−0−13]で未勝利。

ダノンキングリーは[3−0−1−0]で新馬、ひいらぎ賞、共同通信杯を3連勝。前走皐月賞は2枠4番から内ラチ沿いの4番手に進み、直線で内からメンバー4位タイの34.5秒で伸びて頭+ハナ差の3着。JRAはサートゥルナーリア向きの馬場にしてダノンキングリーを伸びない内に入れている。今年のG1でダノックスの馬はJRAに不利な枠に入れられることが多い。東京では共同通信杯を勝っているが、体型的に距離2400mの克服が課題になる。戸崎騎手は芝G1で牡馬に騎乗し3番人気以内になると[0−0−1−7]。

ホープフルS2着馬アドマイヤジャスタ(Mデムーロ騎手)、青葉賞2着馬ランフォザローゼス、、青葉賞馬リオンリオン、弥生賞2着馬シュヴァルツリーゼ、京都新聞杯勝ち馬レッドジェニアル、皐月賞5着馬クラージュゲリエ、2連勝中の上がり馬ヴィントなど。今年はサートゥルナーリアが単勝1倍台の断然人気。2000年以降に単勝1倍台に支持された馬は、ディープインパクト1着、フサイチホウオー7着(ウオッカ1着)、ドゥラメンテ1着。フサイチホウオーが負けた07年は3−14−4番人気で3連単は215万馬券だった。

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