目黒記念
レース回顧

ルックトゥワイスはスタートで挟まれて後方を進み、大外からメンバー最速の34.3秒で差し切ってレースを制した。ケイティクレバーが逃げて前半5F59.4秒。道中緩急のあるラップでタフなレースになり、差し追い込み馬が上位を独占した。ルックトゥワイスは青嵐賞が2分23秒8で走って圧勝、緑風Sが2分23秒2で走って2着があるように高速決着になるこの時期の東京が合うタイプ。勝負どころでズブいため、上がり勝負になると危ないが、緩急のある流れでタフなレースになったことがプラスに働いている。レーン騎手はダービーでサートゥルナーリアで出遅れて4着に終わり、ルックトゥワイスではスタート直後に挟まれて後方からのレースになったが、折り合いをつけてきっちり差し切り結果を出した。日経新春杯で2着に入ったが、勝ったグローリーヴェイズは天皇賞(春)で2着に入った。ルックトゥワイスもG1で通用するのではないか。秋はジャパンCが目標になる。

アイスバブルは中団の後ろからメンバー2位の34.7秒で伸びて0.2秒差の2着。1000万、1600万条件を勝った上がり馬が重賞初挑戦で54キロの軽ハンデを味方に5番人気で激走した。パドックでは馬体、気配が地味に映ったが、いきなりG2で通用したように絶対能力が高いのだろう。距離を延ばしながら一戦ごとに着実にパフォーマンスを引き上げている。

ソールインパクトは6番手を進み、メンバー5位の35.3秒でしぶとく伸びて0.4秒差の3着。これで東京芝2400〜2500mは[1−1−4−1]。昨年の目黒記念は上がり勝負で切れ負けした5着に終わったが、今回は緩急のあるラップでタフなレースになり、持ち味のバテない強みを生かし切れた。[2−3−5−8]の福永騎手も合っている。

ムイトオブリガードは後方から内を突いてメンバー3位の35.0秒で伸びて0.6秒差の5着。直線で内から捌いてきたが、最後に伸び切れなかった。タフな流れの地力勝負よりもスローの上がり勝負に強いタイプ。武豊騎手が位置取りで調整したが、直線では馬が嫌々走っていた模様。少しロスがあっても外を回した方がいいタイプか。デキは戻っている。

ブラストワンピースは中団につけたが、直線で伸び切れず0.9秒差の8着。上がりはメンバー9位の35.8秒。昨年の有馬記念を勝った馬とは思えない失速ぶりだった。ルメール騎手が騎乗できないことで緩い仕上げだったが、G1馬は59キロを背負ってもこんな負け方はしない。能力の絶対値が高くないのではないか。大竹厩舎は馬体の造りがG1級だったジェベルムーサも急に走らなくなっている。

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