ユニコーンS
レース回顧

ワイドファラオは1枠1番からハナを切って前半3F33.9秒、5F58.4秒で飛ばし、メンバー3位の37.1秒でまとめてレースを制した。勝ちタイムは1分35秒5(重)。前半3F33.9秒、後半3F37.1秒で上がりの掛かるレースになったが、差してきた馬が2着のデュープロセスしかいなかった。1番人気のデアフルーグがまともに走らず、メンバーレベルもそれほど高くなかったか。ワイドファラオは1枠1番、逃げ、重馬場など全てが上手く噛み合っての勝利。ユニコーンSで初ダートの馬は不振が続いていたが、今年の東京の重賞はカレンブーケドール(スイートピーS組不振)、ロジャーバローズ(前走G2で負けた馬不振)などデータを覆して激走する馬が多い。ワイドファラオは距離適性を考慮してJDD、レパードSは使わずに秋はJBCスプリントを目指すことになりそうだ。ダ1200m、ダ1400mを使うとさらにパフォーマンスを引き上げる可能性がある。

デュープロセスは中団の外からメンバー最速の36.5秒で伸びて頭差の2着。Mデムーロ騎手が追ってワイドファラオを捕まえる勢いで伸びてきたが、最後にワイドファラオにひと伸びされて交わせなかった。前走の青竜Sは前半3F35.5秒、5F60.6秒、今回は重馬場で前半3F33.9秒、5F58.4秒。前走より速い流れで時計を詰めて現時点の力は出している。追って味のあるタイプ。こういうタイプは長く活躍することが多い。使い込んだため、今後はひと息入れることになりそうだ。

ダンツキャッスルは3番手からメンバー7位の37.3秒で伸びて0.5秒差の3着。スタートが遅く押して何とか3番手につけたが、そのぶん直線で伸び切れなかった。スタートを決めてワイドファラオにプレッシャーをかければもう少しやれたかもしれない。レース後に数日してレース中に右前種子骨骨折を発症していたことが判明。今後は手術して復帰を目指すことになる。

ヴァニラアイスは2番手からメンバー8位タイの37.6秒で上がって0.6秒差の4着。前の2頭には離されたが、最後までしぶとく伸びていた。前半少し行きたがっていたようにキンシャサノキセキ産駒でもう少し短い距離が合っている。馬体が成長してパワーアップすれば古馬相手でもやれるのではないか。

デアフルーグは中団の後ろからメンバー4位タイの37.2秒で伸びて0.9秒の7着。5番手以内につけた馬が1、3、4、5着で前が残ったとはいえ、本来はもっと切れる脚を使える馬。距離1600m、重馬場、これまでと違う流れが影響したにしても不可解な負け方だった。現時点では良馬場のダ1800m以上が合っている。クリソベリルは強いが、JDDに出走したら注意したい。

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