函館記念
レース回顧
マイスタイルは最初の1Fを12.7秒とゆっくりと入った後に5F11秒台のラップで飛ばして後続を引き離し、直線でマイネルファンロンに前に出られたが、最後に差し返してレースを制した。上がりはメンバー13位の35.9秒。勝ちタイムは1分59秒6。1番人気の勝利は06年のエリモハリアー以来13年ぶりとなった。前半5F59.8秒、後半5F59.8秒。前半1Fゆったりと入った後に後続を引き離す理想的な逃げを打てたのが勝因。道中ラップを落とさなかったことで差し追い込み馬も脚を使わされ、外から伸びてくる馬がいなかった。昨年夏に函館芝2000mの洞爺湖特別と五稜郭Sで57キロを背負って逃げて連勝した馬が得意コースで重賞初制覇を飾った。前走巴賞は9着に終わったが、休み明け、馬体16キロ増、58キロでやはり叩き台だったのだろう。最終調教の動きが前走とは一変していた。田中勝騎手は重賞50勝のメモリアル勝利。今後は休養して秋はマイル路線に向かう予定。
マイネルファンロンは2番手から直線でマイスタイルを交わしたが、最後に差し返されてクビ差の2着。上がりはメンバー6位タイの35.6秒で勝ったマイスタイルの上がりを0.3秒上回っている。ただし斤量はマイスタイルより2キロ軽い54キロだった。休み明けの前走巴賞は見せ場なく12着に終わったが、マイスタイルと同様に最終調教の動きが一変していた。夏は格より調子という格言があるが、まさにその通りの結果になった。昨年のスプリングSでステルヴィオ、エポカドーロの3着に入った馬が一気にパフォーマンスを引き上げた。昨年札幌芝2000mの500万条件で4馬身差で圧勝。次走は札幌記念に向かうことになりそうだ。
ステイフーリッシュは4番手からメンバー2位タイの35.3秒で上がって0.3秒差の3着。前走鳴尾記念と同様に直線で伸び切れなかった。これまで背負ったことがない57.5キロも堪えたのだろう。これで芝2000mでは[1−1−4−1]。詰めが甘く3着に負けることが多い。かなり使い込んでいるため、今後はひと息入れることになりそうだ。
レッドローゼスは1枠1番から内ラチ沿いの5番手につけ、勝負どころで外に出したが、そこから伸び切れず0.8秒差の6着。上がりはメンバー6位タイの35.6秒。前走福島民報杯では外から捲って1分58秒6で勝ったが、今回はメンバーが強化され、ハンデ2キロ増の56キロが堪えたのだろう。重賞実績のない馬が重賞で2着が3回あるマイスタイルと同じ56キロというのは、やはり見込まれたハンデだった。
エアスピネルは大外枠スタートから6番手につけたが、直線で全く伸びずに1.5秒差の13着。長期休み明け、トップハンデ58キロを背負って外を回ったこともあるが全く見せ場なし。馬体は10キロ増えていたが、それほど太くなく仕上がりは悪くなかった。福永騎手は後ろの入りが甘く手先で走っていたとコメント。乗り込んでいたが、中身が伴っていなかったか。次走はマイルに戻すことになりそうだ。
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