新潟記念
レース回顧
ユーキャンスマイルは後方の内で脚をタメ、メンバー最速タイの33.6秒で内から抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分57秒5。ブラックスピネルが逃げて前半5F58.6秒。後半5Fは58.9秒、ラスト3Fは11.3−11.1−12.0秒。馬場が乾いて時計、上がりが速くなり、地力と決め手が問われるレースになった。ユーキャンスマイルは内で脚をタメて岩田騎手が内から上手く押し上げて持ってきた。これで左回りは3戦3勝で上がりは全てメンバー最速。右回りでは内にモタれるが、左回りでは切れる脚を使える。ダイヤモンドSに続き重賞2勝目となった。それほど速い持ちタイムがなかった馬が1分57秒5で勝ったことは今後に繋がりそうだ。全体的に馬体がしっかりして本格化してきている。次走は左回りの天皇賞(秋)に直行することになりそうだ。
ジナンボーは内枠スタートから好位の内につけ、メンバー4位の33.9秒で上がってクビ差の2着。57キロを背負ったユーキャンスマイルの地力と切れ味に屈したが、重賞初挑戦で1分57秒5で走って2着なら上々といえる。父はディープインパクト、母はアパパネ。超良血馬が一気にパフォーマンスを引き上げて頭角を現してきた。ガツンと切れる脚はないが、好位につけてしぶとい脚を使えるタイプで展開的な紛れが少ないのがいい。前走不良馬場で勝ったように道悪も苦にしない。これから重賞戦線を使って地力強化していけば、近いうちに重賞初制覇がありそうだ。
カデナは後方2番手からメンバー最速タイの33.6秒で外から追い込んで0.3秒差の3着。外から差し切る勢いで伸びてきたが、最後に一杯になった。一時期大不振に陥ったが、これで前4走は3、3、2、3着で馬券圏内を確保。重賞で2戦連続最速上がりを繰り出したように完全に復調してきた。追い込みタイプで展開に左右される面はあるが、G3では2、3着に絡めておいた方が良さそうだ。
センテリュオは外枠スタートから4番手につけ、メンバー8位の34.3秒で上がって0.7秒差の7着。外枠から好位につけたが、最後は馬群に入って前に馬がいて追いにくそうだった。これまで平坦コースでは[2−2−0−0]だが、今回は前につけたことで切れる脚を使えなかった。それでも重賞で2戦して少しずつ力をつけている。何とか賞金を加算してエリザベス女王杯に出走したい。
レイエンダは6番手につけたが、直線で伸び切れず0.9秒差の10着。直線で前にいたクリンチャーがフラフラしたこともあり、スムーズさを欠いていたが、それにしても伸びなさ過ぎ。前走エプソムCは稍重だったが、今回は馬場が乾いて硬くなったことが影響したのかもしれない。レイデオロの全弟で人気になるタイプだが、成績にムラがあり過信できない。
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