京成杯AH
レース回顧
トロワゼトワルはハナを切って前半3F33.3秒、5F55.4秒のハイペースで飛ばして大逃げに持ち込み、メンバー13位の34.9秒でまとめて3馬身半差で圧勝した。勝ちタイム1分30秒3はレコード。2F目から3F連続で10秒台のラップで飛ばし、1200m通過は1分6秒8だった。騎乗した横山典騎手は開幕週の高速馬場を考えれば流れは速くないとコメントしている。横山典騎手は京成杯AHで最多の5勝目。12年にはレオアクティブで1分30秒7のレコードで勝っている。京成杯AHの勝ち方を知り尽くした横山典騎手が、他の騎手を惑わすハイラップの大逃げで持ってきた。トロワゼトワルは安田隆厩舎のロードカナロア産駒。短い距離を中心に使われており、芝1600mは[1−1−0−3]だったが、全面野芝、開幕週の中山マイルは芝1600mより短い距離の適性が問われることもあるのだろう。今後はひと息入れて暮れのターコイズSで復帰する予定。横山典騎手はターコイズSを2連勝しており、今年は3連覇が懸かる。
ディメンシオンはスタートを決めて3番手につけ、メンバー9位タイの34.2秒で伸びて0.6秒差の2着。前走関屋記念は差すレースで0.1秒差の4着に入ったが、今回はテン横山典騎手の北村宏騎手が騎乗し先行してしぶとい脚を使って2着を確保。差し追い込み馬は不発に終わっただけに北村宏騎手の好判断が光った。これで重賞で3戦して5、4、2着と一戦ごとに着順を上げている。夏に使ったため、今後はひと息入れて暮れのターコイズSあたりで復帰することになりそうだ。
ジャンダルムは1枠スタートから内ラチ沿いの4番手につけ、メンバー9位タイの34.2秒で伸びて0.6秒差の3着。2着ディメンシオンとはクビだった。近走は出遅れて位置取りが悪くなることが多かったが、2戦連続で騎乗した藤井騎手がスタートを決めて内ラチ沿いの好位につけたことが大きかった。これで右回り、良馬場では[2−1−2−1]で芝1600mでひと桁馬番では[2−0−1−0]。ホープフルS2着、弥生賞3着がある中山も合うのだろう。最近は武豊騎手から乗り替わった馬が結果を出すケースが目立つ。
クリノガウディーは中団を進み、直線で外に出してメンバー8位の34.1秒で伸びて0.9秒差の7着。外に出した後に包まれて追い出しが遅れるロスがあった。そこがスムーズなら4着前後があったのではないか。前走休み明けの中京記念で2着に激走した反動が出たのか、少し脚捌きが硬かった。こういうタイプは故障することが多いので注意したい。
グルーヴィットは5番手につけたが、直線で一杯になって1.2秒差の11着。前に行った馬が1〜3着を独占しただけに物足りないが、元々ダートを使っていた馬だけに時計が速過ぎた面もあるのだろう。前走中京記念を勝ったが、稍重で勝ちタイムは1分33秒6だった。サマーマイルシリーズの優勝が懸かっていたが、わずか1ポイント足りず、優勝馬なしになった。
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