武蔵野S
レース回顧
ワンダーリーデルは内ラチ沿いの中団の後ろをロスなく進み、直線で外に出すとメンバー最速タイの35.0秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分34秒6。ドリームキラリが逃げて前半5F58.6秒の速い流れ。直線で前に行った馬が失速し、完全前崩れになった。ワンダーリーデルは道中ロスなく回って脚をタメ、直線でスムーズに外に出せたことが大きかったが、最速上がりで突き抜けたようにかなり力をつけている。ここにきて馬体がボリュームアップしてバランスが良くなり本格化を感じさせたため、穴馬で狙って正解だった。ここまで馬体が変わっているのに9番人気。競馬ファンがいかに馬体を見ていないかが分かる。6歳馬でも今充実期を迎えており、この走りなら距離は1800mもこなせそうだ。次走はチャンピオンズCに向かう予定。今年のG1で横山典騎手は3着以内がないが、渾身の騎乗でもう一発を期待してみたい。
タイムフライヤーは中団の内めを進み、直線で外に出してメンバー4位の35.5秒で伸びたが、外からワンダーリーデルで交わされて0.2秒差の2着。エルムS6着、シリウスS6着は先行したが、テン乗りの藤岡佑騎手が中団でタメて切れ味を引き出した。芝1800mでは[2−1−0−0]。ハーツクライ産駒だが、体型的にこれくらいの距離が合うのだろう。17年のホープフルSを勝った馬が復調してきたい。松田国厩舎は武蔵野S[2−2−0−5]でクロフネ、ベルシャザールが勝ち、ハギノハイグレイドが2着。タフなレースが厩舎カラーに合っているのだろう。タイムフライヤーが勝ったホープフルSは消耗戦だった。次走はチャンピオンズCに向かう予定。
ダノンフェイスは後方3番手からメンバー最速タイの35.0秒で追い込んで0.3秒差の3着。近走善戦止まりが続き、ダ1400mでしか勝ったことがない馬が叩き2戦目、ダ1600mで13番人気で激走した。17年に同時期の霜月Sを勝った馬。寒くなると走るデカ馬でこの時期も合うのだろう。速い流れで展開が嵌まった感もあるが、ダ1600mで1分34秒9で走ったことを評価したい。母は心肺機能が高かったアイアムカミノマゴ(阪神牝馬S勝ち馬)。デキが戻ってきたため、OP特別で注意したい。
サンライズノヴァはスタートを決めて2番手につけ、直線で伸び切れず0.6秒差の5着。上がりはメンバー9位タイの36.5秒。速い流れで前に行ったぶんと59キロで伸び切れなかった。この流れならいつも通り差すレースをしていればもっとやれたのではないか。ただし後方一辺倒でなくなってきたことは今後に繋がりそうだ。今後は休養して来年のフェブラリーSを目指す予定。
エアアルマスはスタートを決めて好位につけたが、外からサンライズノヴァに被せられて外に出せず、砂を被ると走るのを嫌がって後退し、直線でも伸びず11着に終わった。砂を被ると嫌がるタイプだが、それがモロに出て全く走っていない。重賞を勝てる能力はあるが、今後もこの気性がネックになりそうだ。
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