ステイヤーズS
レース回顧

モンドインテロは4、5番手からメンバー4位タイの36.0秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは3分46秒1。レイホーロマンスが逃げて前半5F62.8秒。1周目のスタンド前でエイシンクリックが外から上がって先頭に立って後続を引き離し、中盤以降はラップが落ちないスタミナの問われるレースになった。モンドインテロは勝負どころで手応えが悪く、ビュイック騎手の手綱が激しく動いたが、最後までしぶとく伸びて最後は力で捻じ伏せた。これでステイヤーズSは3、3、1着。昨年も騎乗したビュイック騎手が好位につけて勝ちに行くレースをして重賞初制覇を飾った。休み明けだったが、最終調教の動き、気配が良くなっていたようにデキも上向いていたのだろう。レース後に歩様が乱れたようだが、大怪我ではない模様。今後はひと息入れてダイヤモンドSあたりになりそうだ。

アルバートは後方から外を回って押し上げ、メンバー最速の35.4秒で伸びて0.1秒差の2着。外を回っていい脚を長く使い、8歳馬でも大きな衰えがないことを示した。勝ちに行ったモンドインテロを捕まえられなかったが、前走京都大賞典でシンガリに負けた馬が得意コースで復調を示した。今回はマーフィー騎手がテン乗り。乗り慣れたムーア騎手ならもっとやれたかもしれない。橋口厩舎に転厩して馬体の造りが変わってきており、以前より馬が良く見える。ハンデにもよるが、ダイヤモンドSあたりで復活Vがあるかもしれない。

エイシンクリックは1週前のスタンド前で外から上がって先頭に立って後続を引き離し、メンバー7位タイの36.7秒でまとめて0.3秒差の3着。直線でオジュウチョウサンと激しい叩き合いになったが、最後にひと伸びして3着を確保した。前走2勝クラスで4着に負けた馬が別定G2で3着。今の長距離戦のレベルを如術に示している。津村騎手はカレンブーケドールでG1で連対したことが自信になったのか、最近は強気な騎乗が目立つ。エイシンクリックは1周目から動いて最後までしぶとい脚を使ったようにかなりのスタミナがある。

オジュウチョウサンは3番手からメンバー7位タイの36.7秒で上がって0.4秒差の6着。直線で外からモンドインテロ、内からエイシンクリックにぶつけられて減速したが、それがなくても勝つのは難しかったか。開幕週の馬場でもレースの上がりは36.4秒と掛かっており、馬場が敗因とはいえない。今後は有馬記念に向かう可能性もあるが、このレースぶりを見ると中山大障害を使う可能性の方が高そうだ。

リッジマンは中団から伸び切れず1.9秒差の11着。昨年の勝ち馬だが、直線では全く伸びなかった。馬体が6キロ減ってパドックではひと息に映った。京都大賞典を使って叩き2戦目できたが、まだデキが戻っていないのだろう。

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