ホープフルS
レース回顧

コントレイルはスタートを決めて4番手につけ、勝負どころで徐々に進出し、メンバー最速タイの35.8秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分1秒4。パンサラッサが逃げて前半5F60.9秒の平均から少し緩い流れで後半5Fは60.5秒。コントレイルは直線で鞭を入れておらず、馬が勝手に走っての大楽勝だった。内を通って前に行った馬が有利な馬場だったが、前走東スポ杯2歳Sを1分44秒5のレコードで5馬身差で圧勝したことがダテではないことを示した。無敗でオークスを制した同厩のラヴズオンリーユーに似たようなタイプ。芝2000mで楽勝したことで来年はクラシックを目指すことが決定した。まだ能力に馬体が追いついていないが、最高級の飼葉を敢えて馬体の成長を促すのだろう。来年どこまで成長して姿を見せてくれるのか楽しみだ。

ヴェルトライゼンデは中団からメンバー最速タイの35.8秒で伸びて0.2秒差の2着。マーフィー騎手がロスなく進めて力を出したが、勝ったコントレイルが強過ぎた。池江厩舎のドリームジャーニー産駒で半兄にワールドエース、ワールドプレミアがいる。デビューから3戦連続で最速上がりを繰り出しているが、まだ馬体が少し太い状態で走っている。現時点では切れより地力タイプなのではないか。賞金を加算できたため、今後はひと息入れ、弥生賞、若葉Sあたりから皐月賞を目指すことになりそうだ。

ワーケアは後方からメンバー3位の35.9秒で大外から伸びて0.5秒差の3着。スタートで挟まれて位置取りが悪くなり、道中池添騎手のオーソリティに外からマークされて動くのが遅れ、直線で外から伸びるも前を捕まえるところまで行かなかった。内を通って前に行った馬が有利な馬場で前が残る緩い展開では厳しかった。初の右回り、ひと息入れて馬体が6キロ増えていたことも堪えたか。ルメール騎手は有馬記念、ホープフルSと2戦連続で池添騎手にマークされてスムーズさを欠いている。今後はひと息入れてトライアルから皐月賞を目指すことになりそうだ。

オーソリティは中団の後ろから外を回って早めに押し上げたが、直線で伸び切れず0.8秒差の5着。スタートで他馬と接触して位置取りが悪くなり、外から早めに動いて勝ちに行ったが、内を通って前に行った馬が有利な馬場で前が残る緩い展開になり厳しくなった。時期的なものもあるが、馬体が10キロ増えていたことも影響したのではないか。芙蓉Sを圧勝したように中山コースは合っている。今後はひと息入れて中山のトライアルを使って皐月賞を目指すことになりそうだ。

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