中山金杯
レース回顧

トリオンフはスタートを決めて2番手につけ、メンバー10位タイの35.6秒で抜け出して後続を完封しレースを制した。ブラックスピネルが逃げて前半3F36.5秒、5F60.2秒の緩い流れで後半5F59.3秒。Cコースに変更されたことで内を通って前につけた馬が有利な馬場になり、緩い流れで前残りになった。トリオンフは三浦騎手が落馬負傷し、急遽Mデムーロ騎手に乗り替わったが、2番手から抜け出す正攻法のレースで快勝。これでG3では[3−2−0−3]で現在4戦連続で連対。トップハンデ58キロを背負ったが、馬場と展開を味方に最後は地力で押し切った。母の父は1月2日に亡くなったダンスインザダーク。天国からのひと押しもあったか。次走は中山記念に向かう予定。今年はG2、G1を狙うことになりそうだ。

ウインイクシードは5番手からメンバー7位タイの35.3秒で伸びて頭差の2着。先行してしぶとい脚を使える持ち味を松岡騎手が引き出し、重賞で勝ち負けできるメドを立てた。3走前の福島記念は休み明けで0.4秒差の4着。今回は福島記念より1キロ重い55キロを背負って2着に入ったように力をつけている。4走前のWASJで58キロを背負って勝った馬が、地力強化されて本格化してきた。直線の長いコース、スローの上がり勝負では切れ負けしそうだが、小回りコースで時計の掛かる馬場なら今後も相手なりに堅実に走りそうだ。小回りの芝1800〜2000mが合うタイプ。次走は小倉大賞典あたりを使うことになりそうだ。

テリトーリアルは1枠1番スタートから内ラチ沿いの6番手につけ、メンバー5位タイの35.2秒で馬群を割って伸びて0.1秒差の3着。藤岡康騎手が1枠1番を生かしてロスなく進み、直線で馬群を捌いて持ってきた。枠順と展開に恵まれた感はあるが、ここにきて馬体がしっかりしてパドックでは後肢の踏み込みが力強くなっていた。今年6歳になったが、充実期を迎えている。ハンデG3、OP特別で注意したい。

マイネルサーパスは中団の後ろからメンバー5位タイの35.2秒で伸びて0.3秒差の6着。8枠16番スタートで位置取りが悪くなり、前残りの展開で伸び切れなかった。内めの枠から中団より前につければ、もっとやれたのではないか。ガツンと切れるタイプではないため、中団より前につけてタイミング良く抜け出すようなレースができないと厳しい。小回りの芝1800〜2000mで内枠に入ったら注意したい。

クレッシェンドラヴは後方からメンバー2位の34.9秒で追い込んで0.4秒差の7着。最後は凄い脚で大外から追い込んできたが、位置取りが後ろ過ぎた。勝負どころで馬群に突っ込もうとしたが突けず、大外に持ち出すロスがあった。最後の伸びを見る限り、中団あたりにつけてスムーズなら勝ち負けできたのではないか。相馬眼的にG3では能力上位でG2でやれる力を持っている。

アンノートルは後方からメンバー3位の35.1秒で追い込んで0.5秒差の9着。直線で前が詰まって追い出しが遅れるロスがあった。ここにきて馬体が距離をこなす方にシフトしてきている。今後は芝1800〜2000mを使っていくのではないか。切れ味を備えた地力タイプ。超大穴をあける可能性がある。

ギベオンは6番手から伸び切れず0.5秒差の10着。馬体が6キロ減って全体的に細くなっていた。秋から使って3戦目で少し調子が落ちてきたのではないか。これで中山では[0−0−0−3]。57.5キロを背負うと伸び切れないことも考慮しておきたい。

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