愛知杯
レース回顧
デンコウアンジュは内ラチ沿いの後方から直線で内に突っ込んでメンバー最速の36.1秒で差し切りレースを制した。勝ちタイムは2分1秒1(重)。モルフェオルフェが逃げて前半5F60.1秒。重馬場で上がりの掛かるレースになり差し追い込み馬が上位を独占した。デンコウアンジュは内ラチ沿いをロスなく回る柴田善騎手の一発狙いの騎乗が上手く嵌まっての勝利。トップハンデ56キロを克服して重賞3勝目。今年は小倉で行われたことで重賞勝ち馬が2頭しかおらず、例年よりメンバーレベルが低かったこともあるのだろう。トップハンデを背負った7歳牝馬が勝利。明け4歳馬が弱いことを示している。日本の競走馬はある一部の馬を除き、年々弱くなっている。時計(高速馬場)に惑わされてはいけない。
アルメリアブルームは中団の内からメンバー2位の36.4秒で伸びてクビ差の2着。内枠スタートから内をロスなく回ってきたが、勝負どころで外に持ち出したぶん、そこで内を突いたデンコウアンジュに差し込まれた。前走まで直線が平坦な芝2000mでは[4−1−0−2]、休み明けを除くと[3−1−0−0]、平坦コースの稍重以上では[1−1−0−0]。このあたりとこの時期の社台は引退間近の牝馬の繁殖価値を上げるために華を添える傾向があるため穴馬で狙ったが、5番人気で2着に激走した(複勝360円)。想定では8番人気前後だったが、小倉で武豊騎手は人気になりやすいためか。社台の6歳牝馬。どこかを使って引退になりそうだ。
レイホーロマンスは7番手から早めに動いて先頭に立ったが、内と外から交わされて0.1秒差の3着。上がりはメンバー4位の36.5秒。これまで追い込むレースをしていたが、酒井騎手が積極的なレースをして持ってきた。18年の小倉記念で1分57秒6で走って4着に入った馬。ハービンジャー産駒で緩い馬場も合うのだろう。
フェアリーポルカは外枠スタートから中団につけ、メンバー2位タイの36.4秒で上がって0.2秒差の4着。1〜3着馬は5、6、3番枠。7枠14番を引いた時点で厳しかった。紫苑Sで2着に入ったように能力はある。内枠に入ったら注意したい。
センテリュオは後方2番手からメンバー5位の36.7秒で追い込んで0.9秒差の5着。直線で馬群を捌いて伸びてきたが、位置取りが後ろ過ぎた。ルメール騎手は最初から控えて勝たないような乗り方。単に重馬場が影響したものではない。社台は引退が近いアルメリアブルームを重視した模様。
パッシングスルーは中団の外から伸び切れず1.2秒差の7着。外々を回って脚を使い切り、直線で全く伸びなかった。栗東入りしていたが、小倉に輸送して馬体14キロ増。これでは無理。
サラキアは好位の外から伸び切れず1.3秒差の9着。芝1800mがベストだけに重馬場の芝2000mで大外をブン回しては厳しかった。川田騎手で大外16番枠。枠が決まった時点で終わっていた。
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