京成杯
レース回顧
クリスタルブラックは後方2番手を進み、大外からメンバー最速の35.4秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分2秒1(稍重)。ロールオブサンダーが逃げて前半5F61.5秒。後半5F60.6秒。クリスタルブラックは新馬戦と同様に大外から豪快に差し切って重賞初制覇。新馬戦の勝ちタイムが1分53秒2と遅く7番人気だったが、大外一気で差し切って低評価を覆した。レースのラスト3F11.8−11.8−12.6秒。2番手から抜け出したスカイグルーヴが直線で1頭になって気を抜いたことも良かったのだろう。吉田豊騎手は大怪我を乗り越え、17年の中山金杯・ツクバアズマオー以来となる重賞制覇となった。高橋文厩舎は重賞初制覇。気性的に難しい面があることもあり、今後は皐月賞に直行することになりそうだ。非社台のキズナがディープインパクトの後継種牡馬の地位を固める可能性がある。
スカイグルーヴは2番手からメンバー3位タイの36.2秒で抜け出したが、最後にクリスタルブラックに差されて半馬身差の2着。前に行った馬が弱過ぎて直線で抜け出して1頭になったこと、クリスタルブラックに大外から一気に来られたことで対応できなかった。京都2歳S3着馬ロールオブサンダー、エリカ賞勝ち馬ヒュッゲを子供扱いしており、その点では能力を示した。JRAは揉まれないように大外12番枠に入れていた。京成杯で8枠に入った1番人気は連対を外さない傾向がある。能力はあるが、現時点で怪物ではない。
ディアスティマは4番手からメンバー5位の36.4秒でしぶとく伸びて0.5秒差の3着。直線で一杯になったが、シュタルケ騎手が粘らせた。エリカ賞で負けたヒュッゲに1.2秒先着した。ディープインパクト産駒でも地力タイプ。中山の馬場は合っていたが、現時点では力が足りなかった。
ビターエンダーは中団の後ろからメンバー3位の36.2秒で伸びて0.5秒差の4着。馬体が12キロ増えていたが、太くはなかった。エンジンの掛かりが遅いため、直線の長いコースが合っている。オルフェーヴル産駒というのは気になるが、これから力をつけてきそうな馬。
ヒュッゲは2番手から失速して1.7秒差の10着。芝2000mの未勝利、エリカ賞を連勝した馬が全く見せ場なく惨敗。中山に輸送して馬体が8キロ減って細くなっていたことも影響したのだろう。
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