大阪杯
レース回顧

ラッキーライラックは内ラチ沿いの3番手からメンバー2位の33.9秒で馬群を割って抜け出しレースを制した。勝ちタイムは1分58秒4。ダノンキングリーが逃げて前半3F36.9秒、5F60.4秒、後半5Fは58.0秒でラップは12.1−11.7−11.3−11.2−11.7秒。スローペースで前残りになった。ラッキーライラックはスタートを決めて内ラチ沿いの絶好につけ、Mデムーロ騎手が直線で馬群を捌いて抜け出し優勝。スローの上がり勝負になった昨年のエリザベス女王杯で内から差し切った馬が同じように内から切れる脚を使って差し切った。昨年の府中牝馬Sまでは石橋脩騎手が騎乗して詰めの甘いレースが続いていたが、昨年エリザベス女王杯で外国人騎手が騎乗してからエリザベス女王杯1着、香港ヴァーズ2着、中山記念2着、大阪杯1着で切れ不足を払拭している。リスグラシューは外国人騎手が騎乗してから[4−3−1−0]で完全本格化しG1を4勝した。ラッキーライラックは馬体が成長して全体的にしっかりして牡馬に劣らないレベルに到達している。今後はひと息入れて今後は牡馬一線級を相手に戦っていくことになりそうだ。アーモンドアイとの再対決が楽しみだ。

クロノジェネシスは大外12番枠から3番手につけ、メンバー3位タイの34.0秒で上がってクビ差の2着。直線で外からダノンキングリーを力で捻じ伏せたが、内ラチ沿いで脚をタメたラッキーライラックに切れ負けした。ラッキーライラックとは上がりは0.1秒差。ラッキーライラックは5枠5番で内ラチ沿いをロスなく回り、クロノジェネシスは8枠12番から外を回った。それを考えるとクロノジェネシスは強いレースをしている。レースを使いながら着実にパフォーマンスを引き上げ、距離、道悪もこなせるようになり本格化してきた。デビューから全て北村友騎手が騎乗している。外国人騎手が騎乗するとさらにパフォーマンスを引き上げる可能性があることを付け加えておく。今後はひと息入れて宝塚記念を目指すことになりそうだ。

ダノンキングリーはハナを切って前半5F60.4秒のスローに落とし、メンバー5位の34.3秒で上がって0.1秒差の3着。スタートが良過ぎて初めて逃げるレースになったこと、道中ずっとジナンボー(藤岡佑騎手)にマークされたことが堪えた。これで芝2000以上は[0−2−1−0]。やはり[3−0−0−0]の芝1800mがベストなのだろう。昨年の宝塚記念はリスグラシューが1着、天皇賞(秋)はアーモンドアイが1着、ジャパンCはカレンブーケドールが2着、有馬記念はリスグラシューが1着、大阪杯はラッキーライラックが1着。牝馬が混合G1で活躍している点に注意したい。次走は安田記念に向かうことになりそうだ。

カデナは最後方から内を突いてメンバー最速の33.5秒で追い込んで0.2秒差の4着。最後に前が詰まっていなければ3着と際どかったかもしれない。小倉記念でメールドグラースと接戦したのはダテではない。鮫島騎手は小倉大賞典といい、考えられた騎乗をしている。カデナは6歳馬だが、着実に地力強化されている。

ワグネリアンは中団からメンバー3位の34.0秒で伸びえ0.4秒差の5着。勝負どころで反応が悪く、前と離されたことが堪えた。これで直線が短い内回りコースでは[0−1−1−2]で2着止まり。エンジンの掛かりが遅いため、直線の長いコースで少し緩い馬場がベストなのではないか。

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