エプソムC
レース回顧

ダイワキャグニーは2番手からメンバー7位の36.1秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分47秒7(不良)。トーラスジェミニが大外枠からハナを切って前半5F59.1秒の速い流れ。不良馬場で内をロスなく回って前に行った馬が上位を独占した。ダイワキャグニーは2番手から抜け出す正攻法のレースで重賞初制覇。東京で7勝している実力馬だが、18年に重馬場のエプソムCで14着に惨敗したため、道悪が合わないと思われ9番人気の低評価だった。昨年の重馬場のジャパンCで逃げて6着に粘ったように渋った馬場はこなすタイプなのだろう。不良馬場で内も外も悪いため、コースロスなく内を回った馬が有利になった。8、10Rでレーン騎手が内をロスなく回って2、1着に入ったことでダイワキャグニー陣営は内をロスなく回ることにしたのだろう。9、5番人気の6歳馬がワンツー決着。馬場が悪化するとキャリアのある高齢馬が激走することが多いので注意したい。今後はひと息入れて秋は毎日王冠から天皇賞(秋)を目指すことになりそうだ。

ソーグリッタリングは1枠1番から内ラチ沿いの好位につけ、メンバー5位の36.0秒でしぶとく伸びて0.2秒差の2着。最後にひと伸びして逃げたトーラスジェミニとの競り合いをハナ差で制した。昨年のエプソムCは1番人気で3着に終わったが、今年は5番人気でひとつ着順を上げた。これで芝1800mでは[2−4−2−1]で堅実に走っている。鳴尾記念で8歳のパフォーマプロミスが勝ったようにステイゴールド産駒は高齢になっても重賞で結果を出している。芝1600〜1800mの重賞で藤井騎手が池江厩舎の管理馬に騎乗すると[1−1−1−3]。人気薄で激走が目立つので注意したい。次走は昨年と同様に関屋記念になりそうだ。

トーラスジェミニは大外18番枠からハナを切って前半5F59.1秒で飛ばし、メンバー9位の36.7秒で最後までしぶとく粘って0.2秒差の3着。前走ダービー卿CTで穴馬○(9人気)で狙った馬が最低の18番人気で激走した。穴馬で取り上げて来なかった馬は次走激走することが多いが、その通りの結果になった。2走前の幕張Sで前半5F57.1秒のハイペースで中盤にアラガスに来られて10.9秒とラップを上げたが、それで最後までしぶとく伸びて1分33秒3で押し切ったことはやはりダテではなかった。逃げ馬に道中10秒台のラップは並の馬なら致命的になる。次走は未定だが、サマーマイルシリーズに使ってきそうだ。高速決着に対応できるかがカギになる。

アンドラステは中団の外からメンバー最速タイの35.6秒で伸びて0.2秒差の4着。昇級初戦、重賞初挑戦、牡馬相手、外枠から差すレースをして4着まで追い上げたことを評価したい。中内田厩舎の管理馬は古馬になってから急に走らなくなる馬が多いが、アンドラステは2度休養して7戦しかしていない。まだ本格化していないが、馬体の造りが目立つ馬。秋の重賞に向けて賞金を加算していきたい。

サトノアーサーは中団からメンバー5位の35.8秒で伸びて0.3秒差の4着。最後までジリジリと伸びていた。レーン騎手はこの日、内を突いて何度も好走していたが、それによって内に馬が集中し、内枠のアドバンテージを生かせなかった。メインだけ内を突くレースをしていれば連対できたかもしれない。近走は重賞でもOP特別でも少し足りないレースが続いている。

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