マーメイドS
レース回顧

サマーセントは2番手からメンバー6位の36.4秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分1秒1(稍重)。ナルハヤが逃げて前半5F60.8秒。前に行った馬に有利な展開になったが、土曜の傾向通り、内を突いた差し馬が2着に突っ込んだ。サマーセントは2番手から抜け出す正攻法のレースで重賞初制覇。穴馬で狙った馬が7番人気で制した。これで昨年秋以降の芝2000mでは[3−0−1−0]。前走下鴨S3着でハンデ50キロだったが、前走パールS2着のナルハヤは51キロ、前走湾岸S3着のエアジーンは52キロだったことを考えるとハンデが恵まれていた。斉藤崇厩舎は重賞で好調が続いている。軽ハンデで重賞を勝った馬は再度ハンデ重賞に出走してもハンデはそれほど重くならない。小回りの芝2000mでもう一発あるかもしれない。

センテリュオは後方から最内を突いてメンバー最速の35.3秒で追い込んで0.1秒差の2着。中団あたりにつければ勝っていたかもしれないが、馬場が緩いと前半の行きっぷりが悪くなるようだ。日曜に5勝した福永騎手が内から捌いて持ってきた。陣営は重賞を勝つなら芝2000mの牝馬限定重賞のここと考えたのか、かなり攻めて仕上げていた(調教1位評価)。馬場が稍重に回復したこともプラスに働いている。これまで重賞では善戦止まりが続いていたが、ようやく連対した。昨年4着のエリザベス女王杯に向けてどこまでパフォーマンスを引き上げられるか。

リュヌルージュは6番手からメンバー5位の36.1秒でしぶとく伸びて0.3秒差の3着。勝負どころで早めに動いて団野騎手の手が動いたが、いい脚を長く使って逃げたナルハヤを交わし3着を確保。結果的にもう少し前につければ勝ち負けに加われたのかもしれない。調教は動いていたが(調教2位評価)、パドックでは馬体が8キロ増えて少し地味に映った。これで渋った馬場では[0−2−2−2]で5着以内を確保。不良馬場の中山牝馬Sで2着に粘ったことを考えると馬場が回復し過ぎたか。道悪の牝馬限定重賞で注意したい。

ナルハヤは前半5F60.8秒のマイペースで逃げてしぶとく粘り0.4秒差の4着。ハナを切って自分のレースをして力は出している。藤田菜騎手で昼時点では2番人気だった。藤田菜騎手は人気になりやすい。馬券はそこを上手く利用したい。馬主は陣内孝則氏。芸能人馬主の馬はJRAが宣伝効果を狙うのか、内枠に入ることが多い。ナルハヤは2、2、3番枠と3戦連続で内枠に入っている。

エアジーンは後方から外を回ってメンバー4位の35.7秒で伸びて0.5秒差の5着。直線でエンジンが掛かって外から伸びてきたが、位置取りが後ろ過ぎて届かなかった。タフな馬場が合うタイプでもっと長い距離が合っている。北海道の芝2600mが合うのではないか。今夏に使ってきたら注意したい。

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