七夕賞
レース回顧

クレッシェンドラヴは後方から徐々に押し上げ、メンバー最速の36.6秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分2秒5(重)。パッシングスルーが逃げて前半5F61.3秒。中盤のラップが緩まず、上がりは37.3秒、ラップは12.1−12.2−13.0秒。中盤に流れが緩まず、上がりの掛かる消耗戦になった。クレッシェンドラヴは内枠スタートから馬場のいいギリギリのところを通って押し上げ、最後は力で捻じ伏せた。4コーナーで外を回さずに上がって来れたことが大きかった。休み明けで完調ではなさそうだったが、福島コースの適性と地力、内田博騎手の上手い立ち回りで勝てたのだろう。昨年は七夕賞の後、ひと息入れてオールカマーを使ったが、今年は勝っためサマー2000シリーズの優勝を狙ってきそうだ。

ブラヴァスは5、6番手の外からメンバー5位の37.2秒で抜け出して0.2秒差の2着。外を回っていい脚を長く使ったが、コース巧者のクレッシェンドラヴにロスなく立ち回れて差し切られた。もう少しロスの少ないレースができれば際どかったかもしれないが、重馬場が得意ではないため、福永騎手が馬場のいいところを選んで走らせたこともあるのだろう。上がりの掛かる消耗戦で持ち味のバテない強みを発揮し力は出している。福永騎手はコントレイルで無敗の2冠を達成した効果なのか、最近は重賞で乗れている。

ヴァンケドミンゴは中団からメンバー4位の37.1秒で伸びて0.3秒差の3着。福島で4戦4勝の巧者が6番人気で3着に激走した。外を回っていい脚を長い、福島適性を示した。全兄に皐月賞2着馬サンリヴァル。秋の福島記念が軽ハンデならチャンスがありそうだ。今年の芝2000m重賞で酒井騎手は[1−0−3−1]で7番人気(サマーセント)で1着、4、6、11番人気で3着と乗れているので注意したい。

ヒンドゥタイムズは出遅れて後方2番手からメンバー2位の36.7秒で追い込んで0.6秒差の4着。4コーナーから直線で外に出して最後はいい脚を使ったが、さすがに位置取りが後ろ過ぎた。スタートがまともなら馬券圏内があったかもしれない。2〜4着に2走以内に3勝クラスを勝った4歳馬。最近の競馬はトップレベルを除くと全体的にレベルが低下しているような感がある。

レッドローゼスは11番手からメンバー7位の37.3秒で伸びて0.7秒差の7着。いつもより前につけて直線で伸びればというレースができたが、伸び切れなかった。昨年の福島民報杯(54キロ)を勝ってからずっとハンデ56キロが続いている。不振が続いてハンデが少し軽くなったら注意したい。

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