新潟記念
レース回顧

ブラヴァスは中団の外からメンバー4位の32.6秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分59秒9。ウインガナドルが逃げて前半5F61.9秒の超スローペース。後半5Fは58.0秒、ラップは13.0−11.9−10.8−10.7−11.6秒。中盤に12.7−13.0秒に落ちたことで究極の上がり勝負になった。ブラヴァスは外枠スタートから馬場にいい外を回っていい脚を長く使って差し切り重賞初制覇。サマー2000シリーズの優勝を決めた。福永騎手は「まだ体が前と後ろで噛み合っていない」とコメント。母はヴィルーナ。4歳馬でまだ完成度は高くないだけにこれから成長すれば、まだパフォーマンスアップできそうだ。過去10年で友道厩舎は[4−0−0−2]、6番人気以内なら[4−0−0−0]。昨年はユーキャンスマイルで制しており、新潟記念2連勝となった。

ジナンボーはスタートで寄られて後方からのレースになったが、向こう正面で最内から上がって3コーナーで先頭に立ってラップを落とし、直線で外に出してメンバー9位の33.1秒で上がって頭差の2着。昨年は前半5F58.6秒で4番手から抜け出して2着に粘ったが、今年は超スローペースで早め先頭から粘り込んだ。超スローとみたMデムーロ騎手が最内から上がって先頭に立ったことが大きかったが、前半荒れた内を通っており地力がないと粘り込めない。これで左回りの芝2000m以下では[3−2−0−1]。近走不振が続いていたが、[3−2−0−1]のMデムーロ騎手も合っているのだろう。

サンレイポケットは中団の後ろからメンバー3位の32.4秒で上がってアタマ+クビ差の3着。前走3勝クラスを勝った馬が昇級初戦で切れる脚を使って3着に入った。昨年はジナンボーが昇級初戦で2着に入っている。これで左回りの芝2000mでは[2−1−1−0]で上がりは1、1、1、3位。ジャングルポケット産駒で道悪をこなすタイプ。馬場が渋ったときは特に注意したい。

サトノガーネットは最後方からメンバー最速の31.9秒で追い込んで0.1秒差の4着。出遅れて最後方からのレースになったが、究極の末脚を繰り出した。もう少しスムーズなら馬券圏内があったかもしれない。重賞で揉まれて少しずつ力をつけている。小柄な牝馬がかなり使い込んでいるが、矢作厩舎の管理馬はタフ。並の馬では届かない位置から突っ込めるタイプ。昨年9着のエリザベス女王杯で注意したい。

サトノダムゼルは3番手からメンバー10位の33.3秒で上がって0.3秒差の5着。直線で手応えが良く岩田騎手が追い出しを待つ余裕があったが、追い出すと内に切れ込んでフラフラし伸び切れなかった。これで芝2000mは[0−0−0−2]、芝1800mは[4−1−0−0]。現時点では芝1800mがベストだが、芝2000mでもやれるのではないか。牝馬限定重賞戦線に乗ってきそうだ。

ワーケアは6番手につけたが、直線で伸び切れず0.7秒差の10着。上がりはメンバー11位タイの33.5秒。53キロでこの流れなら32秒台で上がれそうだが、直線ではジリジリだった。ルメール騎手は「ずっと同じペースでペースアップできなかった」とコメント。奥手のハーツクライ産駒。長い目で本格化を待ちたい。コントレイル、サリオスを除く3歳牡馬のレベルが低い可能性がある。

[Home]