毎日王冠
レース回顧

サリオスはスタートを決めて4番手につけ、メンバー最速の34.1秒で抜け出して3馬身差で圧勝した。勝ちタイムは1分45秒5(稍重)。トーラスジェミニが前半5F58.0秒で飛ばしたが、離れた3番手以下は実質平均ペース。サリオスは前を射程圏に入れながら進み、直線であっさり抜け出して最後は流す余裕があった。過去10年で馬体が10キロ以上増えた馬は[0−1−2−6]で不振だったが、サリオスは10キロ増で勝ってデータを覆した。メンバーが弱かったこともあるのだろう。馬体は10キロ増えていたが、馬体は太め感なく仕上がっており、春よりも前胸のゴツさがなくなり全体的にバランスが良くなっていた。天皇賞(秋)はアーモンドアイ、マイルCSはグランアレグリアが出走するため、社台は次走どこに使ってくるか。大型馬で消耗が激しいため、休養しながら使ってきたことを考えると香港マイル、香港カップあたりか。

ダイワキャグニーは離れた3番手からメンバー6位の34.9秒で上がって0.5秒差の3着。大逃げする馬がいると離れた2、3番手につけた馬がなだれ込むことが多いが、その通りの結果になった。去勢明けだったが、内田博騎手は「去勢して体や走りに柔らかみが出た」とコメントしている。これで東京芝1800mは[5−1−0−3]。サリオスには子供扱いされたが、斤量2キロ差もあるのだろう。次走は天皇賞(秋)でG1を狙うことになりそうだ。

サンレイポケットは中団の外からメンバー3位の34.4秒で伸びて0.5秒差の3着。2着ダイワキャグニーとはハナ差。直線で止まりかけたが、手前を替えると息を吹き返ししぶとく伸びてきた。道悪巧者で追って味のあるタイプ。新潟記念でタイム差なしの3着に入ったことがダテではないことを示した。

ザダルは内ラチ沿いの5番手から伸び切れず0.7秒差の5着。この流れならもっと切れる脚を使える馬だが、緩い馬場が影響したのか伸び切れなかった。パドックでいつもよりテンションが高かったことも影響したのではないか。トーセンラー産駒。京都芝1800mのカシオペアSに出走したら要注意。

サトノインプレッサは大きく出遅れて最後のまま10着に終わった。直線で届かないとみた戸崎騎手は無理に追わずに流していた。ひと夏越したが、スタートが遅いのは変わらなかった。次走は菊花賞に向かう予定。コントレイルを管理する矢作厩舎。抽選対象になっているスタミナのある3勝馬を出走させたくない面もあるか。

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