AR共和国杯
レース回顧
オーソリティは大外18番枠から3番手につけ、メンバー4位の34.4秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分31秒6。ミュゼエイリアンが逃げて前半5F59.7秒。中盤以降に12.8−12.9−12.6−12.6秒と流れが緩んでラスト3F34.9秒、ラップは11.3−11.2−12.4秒の上がり勝負になった。オーソリティは3番手から抜け出す正攻法のレースで快勝。土曜のモントライゼ(ルメール騎手)と同じようなレースだった。3歳馬は古馬相手の芝重賞でサリオス(毎日王冠)しか勝っていなかったが、これで2勝目となった。G2の青葉賞を勝った馬が54キロというのは、過去にAR共和国杯に出走した3歳馬と比べて恵まれていた。社台傘下のシルクHC、ノーザンファーム生産馬、ルメール騎手。JRAは外が伸びる馬場で揉まれない大外枠に入れ、ハンデ54キロでアシストしている。中盤以降に本来なら流れが速くなるところで逆に流れが緩んだことも有利に働いている。誰も社台のルメール騎手を負かしにいかない。特に賞金の高いG1、G2でその傾向が強い。次走は状態面次第で有馬記念を使うことになりそうだ。
ラストドラフトは1枠から道中ロスなく回り、直線で外に出してメンバー2位の34.2秒で伸びて0.2秒差の2着。消耗戦になったAJC杯で勝負どころで不利がありながら3着に突っ込んだ馬。初めての芝2500mである程度のスタミナを示し新味を見せた。母は桜花賞馬マルセリーナ。半弟のヒートオンビートが長い距離で好走を続けて頭角を現してきたことで長い距離を使ったのだろう。次走は昨年2着の中日新聞杯か。
サンアップルトンは中団の後ろからメンバー最速の34.1秒で伸びて0.3秒差の3着。日経賞で最後方からメンバー最速の35.3秒で追い込んで0.4秒差の4着に入った馬が9番人気で激走した。前走オールカマーは休み明けで馬体が12キロ増えて6着に終わったが、ひと叩きされて馬体が8キロ絞れ、気配が良くなっていた。柴田善騎手では[3−1−1−2]。これでG2では4、6、3着。次走は有馬記念、またはAJC杯になりそうだ。
ユーキャンスマイルは中団の後ろから内を通って追い上げ、直線で馬群を割って伸びかけたが、そこから伸び切れず0.4秒差の4着。直線で伸び切れなかったのは、休み明けで58キロを背負い、荒れた内を通り、直線で馬群を捌くのに少し手間取ったことが影響したのだろう。ただし外が伸びる馬場でわざと岩田騎手が内を走らせた感もある。これで58キロを背負ったときは4、4、4、5着。次走ジャパンCは57キロで出走できる。3冠馬3頭を相手にどこまで通用するか。
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