東京スポーツ杯2歳S
レース回顧

ダノンザキッドはスタートを決めて3番手につけ、メンバー最速の33.5秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分47秒5。レインフロムヘヴンが後続を離して逃げ、前半5F60.5秒のスローペース。2番手以下は離れており、スローの上がり勝負。レースの上がりは34.3秒、ラップは11.9−11.0−11.4秒。3、2番手につけた2頭で決着した。ダノンザキッドは道中少し折り合いを欠いたぶん、直線で少し反応が鈍かったが、持ち前の瞬発力で抜け出して押し切った。決め手のある馬が馬場の荒れた内を突いて伸び切れなかったことも良かったのだろう。休み明けで馬体が24キロ増えていたが、ほとんどが成長分で太くはなかった。セレクトセールで1億円で取り引きされたノーザンファーム生産馬。次走はホープフルSに向かう予定。

タイトルホルダーは2番手からメンバー4位の33.9秒で上がって0.2秒差の2着。スローの上がり勝負で前残りの展開になり、2番手からしぶとく伸びて粘り込んだ。新種牡馬ドゥラメンテ産駒が初めて重賞で連対した。半姉に菊花賞5着馬メロディーレーンがいる。今回は展開が味方しての2着。次走は真価が問われる。

ジュンブルースカイは中団からメンバー2位タイの33.6秒で伸びて0.3秒差の3着。輸送が堪えたのか、馬体が10キロ減って少し細くなっていた。428キロの小柄な馬でもっといい馬場の方が良さそうだ。前走萩Sで0.1秒差の2着に入った馬が3着。今後の重賞戦線でひとつの目安になりそうだ。

プラチナトレジャーは後方2番手から2位の33.6秒で追い込んで0.4秒差の4着。前半は中団にいたが、途中から田辺騎手が後方2番手に下げ、直線で馬場の荒れた内を突いていた。荒れた内を突いてダノンザキッドとは上がりが0.1秒差。中団の外から差すレースをすれば勝ち負けできたのではないか。

ドゥラヴェデは1枠1番からずっと荒れた内を通って伸び切れず6着。前走芝1800mの新馬戦を圧勝し2番人気に支持されたが、ルメール騎手が絶対に来ない乗り方をしていた。馬主はDMM、生産は下河辺牧場。ルメール騎手はノーザンファーム生産馬でも個人馬主だと重賞では勝たないので注意したい。社台の有力馬がいるレースでは裏の力が働くため、馬券で勝負するなら社台の有力馬がいないレースにした方が良さそうだ。馬主のゴドルフィンは社台の有力馬がいると騎手が社台に忖度するため、社台の有力馬いないレースを選んで出走させている。馬主も馬券師も社台対策が必要な時代。

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