ジャパンC
レース展望

過去10年で1番人気は[3−2−2−3]で5連対。単勝1倍台は[1−1−0−0]、2倍台は[1−1−2−0]、3倍以上は[1−0−0−3]。信頼度は単勝オッズに比例する。2番人気は[1−1−3−5]で2連対、3番人気は[2−1−0−7]で3連対。連対馬17頭が5番人気以内、残る3頭は6、7、7番人気。過去5年の馬連は101倍、25倍、17倍、5倍、29倍で中穴決着が多い。

関東馬[1−2−2−31]、関西馬[9−8−8−69]、外国馬[0−0−0−36]。5番人気以内の関西馬が14連対。関東馬は1、2、5番人気が連対。6番人気以下は[0−0−2−21]で不振。年齢別では3歳[3−3−1−19]、4歳[4−3−3−42]、5歳[3−4−4−36]、6歳[0−0−0−24]、7歳以上[0−0−2−16]。6歳馬は3着以内がない。7歳以上は3着止まり。

アーモンドアイは史上初の芝8冠馬。前走天皇賞(秋)は前半5F5F60.5秒で3番手からメンバー3位の33.1秒で抜け出して1分57秒8で優勝。正攻法のレースで上がりをまとめて2連覇を達成した。これまで[10−2−1−1]で有馬記念9着を除き3着以内を確保。新馬戦2着、安田記念2着は出遅れ、安田記念3着はスタート後に不利があった。東京では[6−1−1−0]で出遅れなかったときは[6−0−0−0]。東京芝2400mは[2−0−0−0]でオークスとジャパンCを楽勝している。

18年のジャパンCは前半5F59.9秒で2番手からメンバー2位の34.1秒で抜け出して2分20秒6のレコードで優勝。高速馬場で1枠1番から内ラチ沿いをロスなく回ってきた。先週の東京は馬場の内側が荒れてそれなりに時計が掛かったが上がりは速かった。18年のジャパンCのときとは違う馬場だが、多少荒れていても上がりの速い馬場ならこなせる。今年のG1でルメール騎手は1番人気[7−2−0−1]、芝で良馬場なら[6−1−0−0]。現在1番人気で3連勝中。感動のラストランVなるか。

コントレイルは史上初の父子による無敗の3冠馬。ホープフルSも勝っており史上初の無敗の4冠馬ともいえる。前走菊花賞は7番手から徐々に進出し、メンバー2位タイの35.2秒でアリストテレスとの叩き合いを制し3分5秒5で優勝。道中アリストテレスにマークされて力みながら走っていたが、最後は力で捻じ伏せた。無敗の3冠達成のために適性外の菊花賞に出走したが、今後は芝3000m以上に出走することはないのだろう。無敗の3冠という最大目標を達成し、福永騎手、矢作厩舎は重圧から解放された。

東京では東スポ杯2歳Sを1分44秒5のレコードで5馬身差で圧勝。ダービーは3番手からメンバー最速の34.0秒で抜け出して2分24秒1で3馬身差で圧勝。直線で外に寄れながら遊びながら走っていた。東京ではインパクトのあるレースをしている。ちなみに前半5Fと後半5Fは東スポ杯2歳Sが58.8秒−57.4秒、ダービーが61.7秒−58.4秒だった。父ディープインパクトから心肺機能の高さを受け継いだ馬。アーモンドアイから現役最強のバトンを受け取るのか。福永騎手の技術と度胸が問われる。

デアリングタクトは史上初の無敗の3冠牝馬。前走秋華賞は13番手から4コーナーで5番手に押し上げ、メンバー2位タイの35.8秒で抜け出して2分00秒6(稍重)で優勝。上がりの掛かる消耗戦になり、後方から追い込んだ馬が上位を独占した。デアリングタクトは休み明けで馬体が14キロ増えており、直線では逆手前のまま遊びながら走っていた。オークスは後方からメンバー最速の33.1秒で差し切って2分24秒4で優勝。直線で前が詰まって内に切れ込むロスがあったが、そこから一気に加速して差し切った。

桜花賞2着のレシステンシアはマイルCS8着、オークス2着のウインマリリンはエリザベス女王杯4着、秋華賞3着のソフトフルートは同6着。接戦してきた馬たちがG1で通用していない点は気になるところ。過去10年で3歳牝馬は[2−2−0−7]、秋華賞馬は[2−0−0−1]、3冠牝馬は[2−0−0−0]でジェンティルドンナ、アーモンドアイが制している。アーモンドアイ、コントレイルを相手にするのは楽ではないが、3歳牝馬で53キロで出走できる。馬場が渋ると有利になるが、週末は雨は降らない予報。

オークス&秋華賞&ジャパンC2着馬カレンブーケドール、香港ヴァーズ勝ち馬で前走京都大賞典を勝ったグローリーヴェイズ、18年のジャパンC2着馬キセキ、昨年の菊花賞馬ワールドプレミア、前走AR共和国杯4着のユーキャンスマイルなど。カレンブーケドールはオークスで2分22秒8で走ってクビ差の2着。ジャパンCで2分26秒0(重)で走って0.1秒差の2着。秋華賞、京都記念は2着に負けたが、勝ったクロノジェネシスは宝塚記念を圧勝した。国枝厩舎はアーモンドアイと2頭出し。昨年と同じ1枠1番に入った。

グローリーヴェイズは芝2400m[3−0−0−1]で日経新春杯、香港ヴァーズ、京都大賞典を優勝。昨年の天皇賞(春)でクビ差の2着に入ったが、勝ったフィエールマンは今年の天皇賞(秋)でアーモンドアイに0.1秒差の2着。初の東京、大外枠で川田騎手がどう乗るか。キセキは芝2400m[0−3−1−2]、国内では[0−3−0−0]。18年のジャパンCは逃げて2分20秒9で走り、アーモンドアイに0.3秒差の2着。角居調教師はジャパンC[2−2−4−8]で2勝。最後のジャパンCで奇跡を起こすか。

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