阪神JF
レース回顧
ソダシは内枠スタートから馬込みの5番手につけ、メンバー7位の34.2秒で激しい叩き合いをハナ差で制した。勝ちタイムは1分33秒1。ヨカヨカが逃げて前半3F34.9秒、5F58.7秒。2F目が10.8秒、3F目から最後まで11秒台のラップが続き、スピードと地力が問われるレースになった。個人馬主のノーザンファーム生産馬のワンツー決着。ソダシは好位から抜け出す正攻法のレースで優勝。例年とは違う2連続開催の少しタフな馬場で中盤に流れが緩まずに地力勝負になったことが良かったのだろう。内からサトノレイナスが来てからひと伸びして抜かせなかったように勝負根性もある。現時点の完成度の高さと地力&体力での勝利。吉田隼騎手は7月から毎月必ず重賞を勝っている。馬主の金子氏は父クロフネ、母ブチコを所有。自身の所有馬の配合で白毛馬初の中央G1制覇を達成した。今後はひと息入れてチューリップ賞から桜花賞を目指すことになりそうだ。
サトノレイナスは馬込みの中団からメンバー4位の33.9秒で内から伸びてハナ差の2着。ルメール騎手が馬込みで脚をタメ、直線で内から捌いて持ってきた。いつも通りスタートは遅かったが、ルメール騎手が上手くカバーして中団に押し上げ、道中馬込みでタメることができたことが大きかった。1分33秒1で走ってマイルG1にも対応したが、体型やエンジンの掛かりが遅いことを考えるともっと長い距離が合っている。セレクトセールで1億800万円で取り引きされた国枝厩舎のディープインパクト産駒でサトノフラッグの全妹。ルメール騎手は今年のG1で社台所有でないノーザンファーム生産馬で勝たない傾向があるが、今回は目一杯に追って勝ちにきていた。
ユーバーレーベンは後方から大外を回ってメンバー最速の33.6秒で追い込んで0.1秒差の3着。消耗戦になった札幌2歳Sで最後方から捲ってソダシにクビ差の2着に入った馬が6番人気で激走した。道中ラップが緩まずに少し上がりが掛かったことがプラスに働いたが、札幌2歳Sと同様に大外をブン回していい脚を長く使っている。最速上がりで1分33秒2で走ったことは今後に繋がる。ゴールドシップ産駒。祖母マイネヌーヴェルは直線一気でフラワーCを勝ち、福島牝馬S,中山金杯で2着に入った馬。レースが消耗戦に傾けばまた出番がありそうだ。
メイケイエールは大外枠から出遅れて最後方から大外を回って掛かって上がって行き、メンバー5位の34.0秒で抜け出しかけたが、最後に一杯になって0.2秒差の4着。出遅れて前半の位置取りが悪くなったことが堪えたが、武豊騎手が大外枠を考慮して騎乗した面もあるか。中団につけてもう少し折り合いがつけば勝ち負けできたのではないか。まだ粗削りで馬体&気性面が能力に追いついていない。来春はフィリーズレビューを使って桜花賞か。気性的に久々は苦にしないため桜花賞に直行する手もある。
サルビアは内ラチ沿いの4番手からメンバー9位タイの34.8秒で上がって0.7秒差の8着。スタートが速く前に行ったが、同馬主のヨカヨカにハナを譲って控えたが、それによって頭を上げて折り合いを欠いていた。直線で最内から伸びかけて一瞬見せ場を作ったが、掛かったぶん伸び切れなかった。新馬戦で尻上がり&持続ラップでグレナディアガーズに勝った馬。紅梅S、フィリーズレビューに出走したら注意したい。
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