カペラS
レース回顧

ジャスティンは3番手から前にプレッシャーをかけ、メンバー8位タイの36.3秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分9秒8。ヒロシゲゴールドが逃げて前半3F33.2秒。土曜のアクアラインS(3勝クラス)と同じ流れ。前に行った馬が残れる展開になった。ジャスティンは5走前の千葉S(中山ダ1200m)を1分9秒7の好タイムで3馬身半差で圧勝した馬。58キロを克服しJRA重賞初制覇(地方交流重賞は2勝)を飾った。前半3F32秒台のハイペースの経験がないため、流れが速くなり過ぎなかったことがプラスに働いている。今年の重賞で矢作厩舎は[8−6−6−53]、連対した14頭のうち9頭が前走1着、3頭が7〜9着、2頭が10着以下。勝った馬が連勝するか、7着以下から巻き返すのがパターン。ジャスティンは前走JBCスプリントで8着に負けていた。今後はサウジ、ドバイを視野に入れて調整していくことになりそうだ。

レッドルゼルは10番手からメンバー3位の35.4秒で外から鋭く伸びてクビ差の2着。直線で外から最後に猛然と伸びてきたが、流れが少し緩んだぶん届かなかった。これでダ1200m[2−2−0−0]。安田隆厩舎のロードカナロア産駒はダノンスマッシュ、ダイアトニック、トロワゼトワルなど重賞で活躍する馬が多い。プロキオンSは内を突いて8着に終わったが、これで重賞を勝てるメドは立った。ダ1400mは[3−3−0−2]。来年の根岸Sでチャンスがありそうだが、過去10年で前走カペラS勝ち馬は[2−2−0−0]、2着以下は[0−0−1−14]で不振が続いている。

ダンシングプリンスは2番手からメンバー10位の36.5秒で上がって0.1秒差の3着。ハナを切った後にヒロシゲゴールドに来られたため、三浦騎手が抑えて減速したことがかなりマイナスに働いた。スピードの絶対値が高い馬だけに前半3F33.2秒ならそのまま行かせれば押し切れたのではないか。間隔が空いて馬体が16キロ増えて少し太めだったことも影響している。相馬眼的に重賞を勝てる馬だが、重賞初挑戦で敢えて様子見で緩く仕上げたのか。今年の重賞で三浦騎手は[1−3−3−30]で勝率2.7%。唯一勝ったダノンスマッシュは香港スプリントを制した。海外で通用するレベルの馬でなければ割り引きか。

サブノジュニアは後方からメンバー6位の35.9秒で追い込んで0.8秒差の8着。スタート後の芝で流れに乗れず位置取りが悪くなり、流れがそれほど速くならず上がりが速くなったことが堪えた。他馬より重い59キロも影響している。530キロを超えるパワーのある大型馬。デキはいいため、地方の重いダートならすぐに巻き返せそうだ。

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