フェブラリーS
レース回顧

カフェファラオはスタートは遅かったがすぐに好位に取りついて道中4番手を進み、メンバー最速の34.3秒で抜け出して2馬身半差で圧勝した。勝ちタイムは1分33秒8(重)。テイエムサウスダンが途中からハナを切って前半3F34.5秒、5F59.2秒(重)。9RのヒヤシンスS(3歳OP)は前半5F59.5秒で前残り決着。フェブラリーSは中盤に12.3−12.4秒で流れが緩んで上がりは34.6秒、ラップは11.6−11.2−11.8秒。流れが緩んで上がり勝負になり前残りになった。高齢馬の出走が多く、5歳−5歳−4歳馬で決着。カフェファラオは先行して抜け出す正攻法のレースで圧勝し2連覇を達成。福永騎手はスタート後に上手くリカバリして先行し、直線で自分のスペースを確保して完璧な立ち回りができた。休み明けでパドックでは少しソワソワしていたが、これで東京ダ1600mでは4戦4勝になった。陣営がカフェファラオが得意な東京ダ1600mのときに仕上げていることもあるのだろう。今後はドバイ、アメリカ遠征などが視野に入る。父は米3冠馬アメリカンファラオ。社台で種牡馬入りが決まっているのか、何のストレスもない勝ってくださいというレースだった感がある。

テイエムサウスダンは途中からハナを切ってラップを落とし、メンバー8位タイの35.0秒で上がって0.4秒差の2着。前走根岸Sを中団から差して勝った馬がハナを切って粘り込んだ。岩田康騎手は外から押してハナを切り、その後ラップを12.3−12.4秒に落として緩い流れに持ち込んでいる。インティが出遅れて後方を進み、レッドルゼルが他馬に囲まれて動けなかったことで上がり勝負に持ち込めたことが良かったのだろう。重馬場のG1でここまで流れが緩むと前残りも仕方ない。それでもこれまで実績のないダ1600mで粘り込んだように地力が強化されている。

ソダシは2番手からメンバー5位タイの34.9秒で上がって0.5秒差の3着。前走チャンピオンズCは逃げて2.3秒差の12着に終わったが、ダート2戦目、距離1600m、重馬場で走りが一変した。この一族は脚抜きのいいダートを得意にしている。ダートでもやれることを示した。少し脚捌きが硬くなってダート向きにシフトしているが、芝を使うときは柔軟性を高めるような仕上げをしてくるのだろう。桜花賞を1分31秒1のレコードで勝ち、札幌記念を1分59秒5でラヴズオンリーユーに勝った馬。次走は大阪杯、ヴィクトリアマイルが視野に入る。

ソリストサンダーは5、6番手からメンバー3位の34.6秒で上がって0.5秒差の4着。好位につけて速い上がりを繰り出したが、重馬場で流れが緩んで前が止まらなかった。ひと伸びできないあたりが7歳馬の壁なのか。パドックでは前走増えた馬体が絞れておらず、少し緩い造りだった。

タイムフライヤーは10番手からメンバー3位の34.6秒で外から伸びて0.7秒差の5着。差した馬の中では最先着。穴馬で狙った15番人気が1番人気のレッドルゼルに先着した。もう少し流れが速くなって上がりが掛かれば突っ込めたかもしれない。7歳馬でも仕上がりの良さは証明できた。

レッドルゼルは8番手につけてンバー5位タイの34.9秒で上がって0.8秒差の6着。馬込みでずっと他馬に囲まれて動くに動けず、直線でも前が空かず、狭いところに突っ込んで行けなかった。この流れならもう1列前につけて流れに乗る手もあるが、距離適性を考慮して川田騎手が大事に乗ったのか。

アルクトスは5番手からメンバー10位タイの35.1秒で上がって0.9秒差の7着。好位につけたが、直線で伸び切れなかった。仕上がりは良く位置取りも良かったが、なぜかフェブラリーSでは結果が出ない。8歳馬でも仕上がりは良かっただけに中央では瞬発力不足か。

サンライズノヴァは最後方からメンバー2位の34.5秒で追い込んで1.0秒差の8着。3番手につけたカフェファラオに最速の34.3秒で上がられてはお手上げ。それでも大外から切れる脚を使って末脚の威力を示した。前崩れになりそうなときは注意したい。

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