ラジオNIKKEI賞
レース回顧
フェーングロッテンは内ラチ沿いの6番手から徐々に押し上げ、メンバー4位の35.4秒で最内から抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分47秒3。ショウナンマグマが逃げて前半5F58.8秒。上がりは35.9秒。後半5Fのラップは12.0−12.0−12.0−11.7−12.2秒。道中内ラチ沿いをロスなく回ってきた3頭で決着。これだけ上がりが掛かっても後方から差してくる馬がいなかった。フェーングロッテンは前走白百合Sで逃げて京都新聞杯2着馬ヴェローナシチーを完封したことがダテではないことを示した。これまで白百合S勝ち馬は56キロ以上を背負っていたが、JRAが社台に忖度して55キロ、しかも内枠に入れていた。これが日本の公正競馬。直線で最内はほとんどスペースがなかったが、松若騎手が強引に入っている。事故が起きてもおかしくない危険な騎乗だった。フェーングロッテンはピクシーナイトの半弟で体力があり、タフなレースに強いタイプ。軽い芝で切れ負けして通用しなくなったらダートを使うことになりそうだ。
ショウナンマグマはハナを切って前半5F58.8秒で飛ばし、メンバー8位タイの36.1秒で上がって0.2秒差の2着。この上がりでは差されてもおかしくないが、スローに慣れている馬が多く、速い流れで脚を使わされて34秒台で上がった馬がいなかった。2走前に中山芝1800mの1勝クラスを逃げて1分48秒4で8馬身差で圧勝した馬。乗り難しい馬で成績にムラがあるが、菅原騎手が逃げてスムーズなレースをして力を出し切った。芝1800mで2戦2勝でも前走プリンシパルSで惨敗してハンデ53キロだった。賞金を加算してOP入りしたため、今後は厳しいレースが続きそうだ。
サトノヘリオスは1枠1番から内ラチ沿いの8番手を進み、内から押し上げて勝負どころで外に持ち出すとメンバー2位タイの35.3秒で上がって0.2秒差の3着。スプリングS3着のときと同様に内をロスなく回って捌いてきたが、最後に伸び切れなかった。福島への長距離輸送が影響したのか、馬体が12キロ減って過去最低体重だった。間隔を詰めて関東に輸送したときは13、17着。今回は休み明けでフレッシュなぶん馬体が減っても走れたのだろう。関西圏のレースでは2戦2勝でレコード勝ち。賞金を加算できなかったため、次走は自己条件に使うことになりそうだ。人気になるようなら割り引きたい。
ソネットフレーズは外枠スタートから2番手につけ、メンバー8位タイの36.1秒で上がって0.5秒差の4着。手応え良く追走して直線で追ったが伸び切れなかった。津村騎手は最後の止まり方を見ると距離が1F長いとコメント。速い流れで2番手につけたことも影響している。社台のソネットフレーズが2番手につけたことで騎手たちは前にプレッシャーをかけることができず、それによって逃げたショウナンマグマが粘り込んでいる。半兄ボーデンは2戦目から9戦連続1番人気に支持され、1勝クラスは4、2、1、2勝クラスは2、2、1着。他の馬の単勝、馬単に妙味がある。ソネットフレーズは今後はマイル路線を使うことになりそうだ。
ボーンディスウェイは6番手からメンバー7位の36.0秒で上がって0.6秒差の6着。1番人気に支持されたが、外を回って伸び切れなかった。これまで前半5F60秒台以下のレースを経験したことがなかった馬が、弥生賞(前半5F61.1秒)でドウデュースの3着が評価されて過剰人気だった。
グランディアは出遅れて最後方を進み、大外からメンバー2位の35.3秒で追い込んで0.8秒の8着。内ラチ沿いを通った馬が1〜3着に入るレースで最後方から大外ブン回しでは厳しかった。前に行くことが多い坂井騎手らしからぬ騎乗。心は欧州遠征か。ディアデラノビアの子供は古馬になってから覚醒する馬が多い。
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