CBC賞
レース回顧
テイエムスパーダは前半3F31.8秒のハイペースで逃げ、メンバー3位タイの34.0秒で上がって3馬身半差でレースを制した。勝ちタイム1分5秒8はレコード。2着タイセイビジョンとは斤量9キロ差。最軽量馬とトップハンデ馬の決着になった。スタートして外に寄れてメイショウケイメイ、タイセイビジョンの進路塞ぎ、その後は内に切れ込んでアネゴハダ、レインボーフラッグが手綱を引いている。外から押してきたスティクスはテイエムスパーダに競りかけず。女性新人騎手が飛ばしたため、事故がないように他の騎手が遠慮したようなレースだった。今村聖奈騎手はJRA重賞初騎乗初制覇となった。
1986年以降の重賞で48キロを背負った馬は[3−0−0−114]、3歳馬は[1−0−0−34]で初めて3歳馬が制した。昨夏のスプリント重賞はアイビスSD・オールアットワンス(51キロ)、北九州記念・ヨカヨカ(51キロ)、キーンランドC・レイハリア(51キロ)が勝ち、3歳牝馬が3連勝した。今年の函館スプリントSはナムラクレア(50キロ)が2馬身差で圧勝、CBC賞はテイエムスパーダ(48キロ)が3馬身半差で圧勝。夏のスプリント重賞は斤量の軽い3歳牝馬を買えがもはや格言になっている。テイエムスパーダは次走北九州記念でサマースプリントシリーズの優勝を目指すことになりそうだ。
タイセイビジョンはスタートで寄られて位置取りが悪くなり、道中14番手からメンバー最速の33.5秒で内から追い込んで0.6秒差の2着。川田騎手がロスなく回って内から捌いてアネゴハダを交わしたが、テイエムスパーダには3馬身半差をつけられた。これで右回りの芝1200mG3では[0−4−0−1]で直線で前が詰まったCBC賞4着を除き2着に入っている。近親にダートG1を4勝したユートピア。5歳馬だが、前半の位置取りが取れるようになると覚醒するかもしれない。
アネゴハダは3番手からメンバー7位タイの34.4秒で上がって0.7秒差の3着。1枠2番からスタートを決めて先行したが、前半にテイエムスパーダに前に入られて少し減速したことが堪えた。タイムトライアルになっただけに余計に堪えている。昨年の小倉2歳Sで穴馬で狙った8番人気で3着に入った馬が古馬相手のG3で1番人気に支持されるとは何とも感慨深い。新潟ダ1200mの新馬戦で心肺機能の高さを示したのはやはりダテではなかった。
スマートリアンは出遅れて後方を進み、大外からメンバー2位の33.7秒で追い込んで0.9秒差の4着。逃げ馬が圧勝するレースで後方から大外ブン回しでは厳しかった。いつものように中団より前につけていれば、あっさり連対できたのではないか。馬場の内側が荒れて外差しが決まる北九州記念に出走したら注意したいが、今回大外から切れる脚を使ったことで人気になりそうだ。勝負根性があり混戦に強いロードベイリーフの方が面白いかもしれない。
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