関屋記念
レース回顧

ウインカーネリアンは外枠スタートから2番手につけ、メンバー2位タイの32.9秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分33秒3(稍重)。重賞で1番人気は18連敗中だったが、ウインカーネリアンが連敗をストップさせた。シュリが逃げて前半5F60.3秒のスローペース。後半5F57.1秒、上がりは33.0秒、ラップは10.8−10.6−11.6秒。スローの上がり勝負で前残りになった。ウインカーネリアンは先行して抜け出す正攻法のレースで谷川岳S、米子S、関屋記念を3連勝。20年の皐月賞でコントレイルに0.9秒差の4着に入った馬が重賞初制覇を飾った。馬場状態は違うが、先週日曜の1勝クラスの勝ちタイムは1分33秒4(良)だった。ただし上がりをまとめており、レースレベルは低くない。今年の重賞で三浦騎手は[1−1−0−25]で勝率3.7%。エフフォーリアの鹿戸厩舎は今年の重賞初制覇となった。今後はサマーマイルシリーズの優勝を目指して京成杯AHに向かうことになりそうだ。

シュリはスローで前半5F60.3秒のスローペースの逃げ、メンバー5位タイの33.1秒で上がって0.1秒差の2着。12番人気で穴をあけた。昨年の谷川岳Sを1分33秒9で逃げ切った馬。同コースの谷川岳Sを勝った馬のワンツー決着になった。2週前に栗坂で50.8秒の1番時計を出したようにデキも良かったか。これで長期休み明けを除き、左回りの芝1600mは[3−1−0−1]。この条件で注意したい。池江厩舎は昨年の重賞[0−4−7−56]で未勝利だったが、今年は[4−3−2−20]でジャンダルム、アブレイズ、シュリなど近走大不振から一変する馬が多い。新たな武器を手に入れた可能性が高いため注意したい。

ダノンザキッドは6番手からメンバー最速の32.6秒で最後に猛然と伸びて0.1秒差の3着。直線で手前を替えず、最後まで逆手前のまま走っていた。最速上がりを繰り出したが、切れより地力タイプで上がり勝負は合わない。安田記念は2番手から1分32秒5で走って0.2秒差の6着。もっと強気なレースをする手もあったか。デビューから3連勝でホープフルSを勝ったが、その後は[0−0−3−4]で3着止まり。ずっと川田騎手が騎乗しているが、G1でもG3でも勝ち切れないレースが続いている。

スカイグルーヴは5番手からメンバー5位の33.0秒で上がって0.3秒差の4着。最後までしぶとく伸びていたが、前に馬がいてギアチェンジできなかった感もある。スローペースだったが、芝1600mでやれるメドはある程度立った。馬体は2キロ増えていたが、ヴィクトリアマイルの方が馬体の張りが良く、仕上がりが良さそうだった。そのあたりの影響もあるのだろう。今年の重賞で木村厩舎は[2−7−2−13]、ルメール騎手では[0−7−1−3]で勝てないレースが続いている。

イルーシヴパンサーはスタートを決めた後に10番手に控え、メンバー12位タイの33.4秒で上がって1.0秒差の11着。前半5F60.3秒のスローペースなら32秒台で上がれる馬だが、緩い馬場が影響したのか、デキがひと息だったのか、いつもの伸びがなかった。急遽乗り替わった木幡巧騎手の影響ではない。

ディヴィーナは出遅れて最後方を進み、大外からメンバー12位タイの33.4秒で上がって1.1秒差の12着。スローの上がり勝負で前が残る展開で後方から大外ブン回しでは物理的に厳しかった。これで武豊騎手では11、13着。次走は乗り替わりか。中京芝1600mは[4−1−0−0]。中京で注意したい。

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