中山金杯
レース回顧
ラーグルフは内めの7番手を進み、4コーナーで外に出して押し上げるとメンバー7位タイの35.4秒で抜け出してハナ差の接戦を制した。勝ちタイムは2分00秒2。フェーングロッテンが逃げて前半5F60.6秒の緩い流れ。後半5F59.6秒、ラップは11.8−11.9−12.0−11.4−12.5秒。フェーングロッテンがラスト5Fからペースアップしたことで上がりの掛かる地力勝負になった。ラーグルフは道中ロスなく回り、勝負どころで外に出して抜け出すレースで優勝。一昨年のホープフルS3着馬が同じ中山芝2000mで重賞初制覇を飾った。これで戸崎騎手で芝2000mでは3戦3勝。56キロの4歳馬が1、3着。斤量規定変更で重ハンデ馬が多く、4歳馬は5歳以上との比較で斤量面にアドバンテージがあった。今後は白富士S、金鯱賞あたりを使って大阪杯を目指すことになりそうだ。
クリノプレミアムは好スタートから内ラチ沿いの5番手につけ、メンバー7位タイの35.4秒で上がってハナ差の惜しい2着。切れより地力タイプ。今のタフな中山の馬場を味方に7番人気で激走した。勝負どころで外にラーグルフがいて外に出せず、直線で狭いところに突っ込んで伸びてきた。直線でスムーズなら差し切っていたかもしれない。抜群のスタートでアドバンテージを取って先行し、流れが緩んだことがプラスに働いている。Mデムーロ騎手は距離は2000mがギリギリとコメント。次走は芝1800mの中山牝馬Sで2連覇を狙うことになりそうだ。
フェーングロッテンはハナを切って前半5F60.6秒のマイペースで進み、メンバー12位の35.9秒で上がってハナ+頭差の2着。交わされた後もしぶとく食い下がって地力を示した。菊花賞で惨敗してひと息入れ、中山に輸送して8キロ増。少し太い造りだったが、それを考えるとよく走っている。スプリンターズSを勝ったピクシーナイトの半弟だが、キズナ産駒で中距離が合っている。
アラタは7番手からメンバー3位タイの35.2秒で上がってハナ+頭+クビ差の4着。外を回って伸びてきたが、いつものように少し足りなかった。勝ったラーグルフより1キロ重い57キロを背負って同タイムで走っている。今回は調教の動きが地味だったが、馬体が24キロ増えて少し緩い造りだった。伸び切れなかったのは、そのあたりの影響もあるのだろう。
マテンロウレオは10番手からメンバー3位タイの35.2秒で上がって0.1秒差の5着。勝負どころで外からレインカルナティオにマークされて外に出せず、ラスト1Fから狭いところを捌いてきたが伸び切れなかった。同じ4歳の1、3着馬より1.5キロ重い57.5キロを背負っていた。直線でスムーズさを欠いたことを考慮すると上位馬とほとんど能力差はない。
レッドランメルトは5番手から勝負どころで2番手に押し上げ、メンバー10位タイの35.8秒で上がって0.3秒差の6着。勝負どころで外から上がって見せ場を作ったが、最後に力尽きた。外枠スタートから終始外を回ったことが堪えた。いい脚を長く使えるタイプ。クラス慣れすれば走ってくる。
カレンルシェルブルは少しスタートが遅く、道中13番手を進み、直線で内からメンバー3位タイの35.2秒で上がって0.3秒差の7着。位置取りが悪くなり、直線では前が壁になって追い出しが遅れ、最後まで前に馬がいてトップギアに入らなかった。立ち回り次第で重賞でやれるメドが立った。
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