日経新春杯
レース回顧

ヴェルトライゼンデは2枠2番からスタートを決めて内ラチ沿いの5、6番手につけ、直線で馬場のいい外に持ち出すとメンバー2位タイの35.0秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは2分14秒2(稍重)。アフリカンゴールドが逃げて前半5F62.1秒(稍重)のスローペース。後半5F59.5秒、上がり35.4秒、ラップは11.5−11.5−12.4秒。ヴェルトライゼンデは好位の内でタメて直線で馬場のいい外に出して抜け出す今の中京に最も合った乗り方で優勝。

池江厩舎の管理馬は重ハンデを克服する馬が多いが、トップハンデ59キロを克服して重賞2勝目を挙げた。父ドリームジャーニーはG2で59キロを背負って[0−2−2−0]で3着以内を確保している。イーガン騎手はJRA重賞初制覇。ヴェルトライゼンデは屈腱炎を克服し、ジャパンC3着、今回1着と完全に復調してパフォーマンスを引き上げた。今後は金鯱賞から大阪杯、宝塚記念などG1を目指すことになりそうだ。

キングオブドラゴンは2、3番手からメンバー5位タイの35.3秒で上がってクビ差の2着。矢作厩舎の管理馬は前走惨敗しても巻き返す馬が多いが、前走AR共和国杯で最後の直線で内ラチに激突して最下位の18着に終わった馬が10番人気で激走した。これで中京芝2200mは[0−4−1−0]で3着以内を確保。中京は馬場の内側が荒れているが、愛知杯でも内を通って前に行ったアイコンテーラー(7人気)が2着に粘っている。内が荒れていてもロスなく進めることで道中外を回す馬よりもアドバンテージがあるのだろう。2着に入って賞金を加算できたため、今後は金鯱賞から宝塚記念を目指すことになりそうだ。

プラダリアは7枠12番から5番手につけたが、徐々に下げて10番手を進み、大外からメンバー最速の34.8秒で上がってクビ+クビ差の3着。直線で早めに鞭を入れた後、最後まで鞭を入れず、逆手前で走っていた。内にモタれていたこともあるのかもしれないが、社台のヴェルトライゼンデを差したらいけないような騎乗に映った。昨秋に来日した騎手たちはG1を勝って帰国したが、イーガン騎手は重賞未勝利だった。松山騎手は昨年10月23日以降の重賞で[0−0−3−17]。土日の重賞で3着に入り、少し復調してきたか。プラダリアはダービーで2分22秒8で走って0.9秒差の5着に入ったことがダテではないことを示した。

ヤマニンゼストは1枠1番から中団の内を進み、メンバー2位の35.0秒で上がって0.2秒差の4着。直線で外に出さず、逃げたアフリカンゴールドとキングオブドラゴンの間を突いたが伸び切れなかった。神戸新聞杯で2着に入った馬が菊花賞6着、今回4着と着実にパフォーマンスを引き上げている。

ロバートソンキーは10番手から徐々に押し上げ、メンバー4位の35.2秒で上がって0.4秒差の5着。道中から最後まで馬場が最も荒れた部分を通って伸び切れなかった。荒れた馬場、渋った馬場をこなすタイプだが、ずっと荒れた部分を通っては厳しかった。1番人気で5着。そろそろ乗り替わりか。

ヴェローナシチーは2番手につけ、メンバー12位の36.1秒で上がって0.9秒差の11着。直線で外に出してヴェルトライゼンデが外に出すスペースを作ったように映った。川田騎手が社台をアシストか。エピファネイア産駒は3歳[7−9−11−71]、4歳[1−4−3−10]、5歳[1−2−1−20]。古馬になると走らなくなる傾向がある。

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