AJCC
レース回顧
ノースブリッジは内ラチ沿いの4番手をロスなく進み、直線で少し外に出すとメンバー2位の34.8秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分13秒5。シャムロックヒルが逃げて前半3F36.3秒、5F61.3秒のスローペース。押してハナを切った割りに流れは速くなく、前に行った馬に有利な展開になったが、途中からMデムーロ騎手のユーバーレーベンが外から捲ったことで終盤は激しいレースになった。ノースブリッジは岩田康騎手が内ラチ沿いをロスなく回って直線でスパッと抜け出して優勝。重賞2勝目を飾った。
大外から差した2着エヒトとは0.1秒差。岩田康騎手がロスなく回ってきたことが大きかった。渋った馬場では[3−0−1−0]でタフな馬場をこなすタイプ。稍重の葉牡丹賞を逃げて4馬身差で圧勝した馬。今の中山の時計、上がりの掛かるタフな馬場は合っているのだろう。これまで奥村厩舎で在厩調整してきた馬がパフォーマンスを引き上げてG2を制した。近親にディープボンド、ローレルゲレイロがいる。休み明けで結果を出しているため、次走は大阪杯、その後は宝塚記念を目指すことになりそうだ。
エヒトは10番手の外を進み、直線で大外からメンバー最速の34.4秒で追い込んで0.1秒差の2着。いつもより後ろからのレースになったが、外を回っていい脚を長く使って2着に突っ込んだ。勝ったノースブリッジは内ラチ沿いをロスなく回っており、コース取りに大きな差があった。森厩舎の管理馬で坂路で好タイムを連発していたが、4走前に圧勝した七夕賞を勝ったときも好タイムを連発していた。今デキがいいのだろう。荒れ馬場をこなすタイプで馬場も合っていた。重賞を使いながら少しずつ地力が強化されている。
ユーバーレーベンは後方から早めに捲ってメンバー3位の34.9秒で上がり0.2秒差の3着。Mデムーロ騎手が大外から捲って勝ちに行ったが、直線で伸び切れなかった。ゴールドシップ産駒で持久力があり、半兄マイネルファンロンは昨年のAJCC2着馬。オークスを勝ってから8戦ぶりに馬券圏内を確保した。もっと速い流れで持久力が問われるレースになると激走がありそうだ。
ガイアフォースはスタートで寄れて出た後に立て直して道中6番手を進み、メンバー5位タイの35.2秒で上がって0.4秒差の5着。勝負どころでユーバーレーベンに外から捲られて仕掛けが遅れ、直線で前に馬がいたことで馬が躊躇して伸び切れなかった。ルメール騎手は乗れていない。自分から早めに動いて持久力を生かすレースが合うタイプ。全面野芝の方が合いそうな感がある。
レインカルナティオは後方2番手から大外をブン回してメンバー5位タイの35.2秒で上がって1.2秒差の9着。1枠1番から全く行く気がなく後方に下げ、勝負どころで大外をブン回して届かなった。スローペースで後方2番手に下げ、大外ブン回しでは厳しい。中山で道中ロスなく進めれば直線でガツンと伸びる持ち味を全く生かせなかった。石川騎手は乗り方にムラがある。
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