弥生賞
レース回顧
タスティエーラはスタートを決めて3番手の外につけ、メンバー4位タイの34.7秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分00秒4。ゴッドファーザーが逃げて前半5F61.0秒のスローペース。後半5F59.4秒、上がり35.0秒、ラップ11.6−11.5−11.9秒。スローの上がり勝負になり、3−3−5番手につけた人気馬3頭で決着。タスティエーラは先行して早めに抜け出す正攻法のレースで重賞初制覇。父サトノクラウンは15年の弥生賞を制しており父子制覇となった。やはり地力タイプでタフな中山が合っていたのだろう。陣営が中2週で中山の弥生賞に使ったのは正解だった。レースを使いながら少しずつパフォーマンスを引き上げている。次走は皐月賞に向かう予定。
トップナイフは好スタート後にゴッドファーザーを行かせて内ラチ沿いの3番手に控え、直線で狭い最内を突いてメンバー7位の34.9秒で上がって0.2秒差の2着。直線でワンダイレクトに前に出られたが、最後に差し返した道中少し折り合いを欠き、4コーナーから直線で他馬に囲まれて仕掛けが遅れ、直線で外に出すスペースがなく狭い最内を突いてスムーズさを欠いたことが堪えた。力負けではない。昨年以降の重賞で横山典騎手&昆厩舎は4番人気以内なら[2−5−0−2]。トップナイフはキャリア8戦で重賞で3戦連続2着。昆厩舎の管理馬はディープスカイのように使い込んで本格化する馬がいる。母系に菊花賞御用達のネヴァーベンド。過去2年の弥生賞馬は菊花賞を制している。
ワンダイレクトは中団の外からメンバー3位の34.6秒で上がって0.2秒差の3着。直線でトップナイフを交わしたが、最後に差し返された。馬体の造りは1800m向き。ルメール騎手は「坂で止まった。距離がギリギリ」とコメント。母ワントゥワンは芝1600m以下、祖母ワンカラットは芝1400m以下で活躍した馬。新馬戦、若駒Sは前半5F63秒台の超スローペースだった。今後は皐月賞を使って結果次第でNHKマイルCに向かうことになりそうだ。
アームブランシュは最後方からメンバー最速の34.2秒で追い込んで0.2秒差の4着。2着とはクビ+クビ差。最低10番人気だったが、一気にパフォーマンスを引き上げた。キズナ産駒で母は中距離で活躍したソウルフルヴォイス(祖母ダイナアクトレス)。次走1勝クラスに出走したら注意したい。
フォトンブルーは後方からメンバー2位の34.4秒で追い込んで0.4秒差の5着。4コーナー最後方から馬群に突っ込んでしぶとく伸びてきた。ハーツクライ産駒でシルバーステートの半弟。まだ馬体が緩いが、素質&能力は秘めている。武幸厩舎が仕上げて武豊騎手を乗せてきたら注意したい。
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