フラワーC
レース回顧

エミューは出遅れて後方2番手を進み、大外からメンバー最速の36.3秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分53秒2(不良)。パルティキュリエが逃げて前半3F35.7秒、5F62.6秒、上がり37.7秒、ラップは12.7−12.4−12.6秒。不良馬場でそれほど流れが緩まず、上がりの掛かる消耗戦になった。エミューは出遅れて後方からのレースになったが、大外から強烈に差し切って重賞初制覇。馬場が不良に悪化して外を回った馬が有利になったが、メンバー唯一の2勝馬が能力を示した。前向きさと勝負根性を兼ね備えた馬。414キロの小柄な牝馬が不良馬場で大外一気を決めたのだから大したもの。Mデムーロ騎手は中山で大外を回って追い込むレースが上手く、昔から道悪に強い。賞金を加算できたため、次走は桜花賞に向かうことになりそうだ。

ヒップホップソウルは8枠16番スタートから13番手を進み、勝負どころで押し上げるとメンバー2位タイの36.9秒で上がって0.1秒差の2着。中山芝1600mの新馬戦(稍重)を捲って勝った馬が不良のタフな馬場で外を回って巻き返した。前走フェアリーSは1番人気に支持され、前が壁になるなどスムーズさを欠いて11着に終わったが、外枠から外を回ってもスムーズなレースができたことが良かったのだろう。津村騎手は日曜にスプリングSではメタルスピード(8人気)で3着。最近の中山で好騎乗が目立つので注意したい。

パルクリチュードは内ラチ沿いの3番手をロスなく進み、メンバー7位の37.7秒で早めに抜け出したが、外から2頭に交わされて0.3秒差の3着。424キロの馬体は細身で華奢に映るが、前走稍重の紅梅S(稍重)で0.2秒差の4着に入ったことがダテではないことを示した。ダートの新馬戦を逃げて圧勝した馬。渋った馬場がプラスに働いたのだろう。中山は内ラチ沿いと外が伸びる特殊な状態だった。

ココクレーターは後方から徐々に進出し、メンバー2位タイの36.9秒で上がって0.4秒差の5着。ルメール騎手が外を回さず、馬場の荒れた内から伸びてきたが、不良馬場で伸び切れなかった。馬体が6キロ減ってパドックではテンションが高くなっていた。小柄な牝馬で良馬場の方が良さそうだ。

セリオーソは中団の後ろにつけたが、直線で全く伸びずに14着。道悪巧者が多いディープブリランテ産駒だが、小柄な牝馬で不良馬場が合わなかったか。雨で馬場が悪くなり過ぎ、レースも消耗戦になり過ぎた。

[Home]