阪神大賞典
レース回顧
ジャスティンパレスは3番手からメンバー最速の34.2秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは3分6秒1。アフリカンゴールドが逃げて前半5F64.9秒(良)のスローペース。後半5Fは57.9秒、上がりは34.4秒。ラスト5Fは11.9−11.6−11.4−11.3−11.7秒で全て11秒台のラップ。流れが遅くなり、後半5Fの高速ラップの持続力勝負になった。ジャスティンパレスは直線でごちゃついたが、ルメール騎手が捌いて抜け出し、断然人気のボルドグフーシュを完封した。菊花賞は前半5F58.7秒のハイペースで上がりの掛かる消耗戦だったが、今回は全く違う上がり勝負でボルドグフーシュに0.3秒差をつけて逆転した。ディープインパクト産駒。上がり勝負ではジャスティンパレスに分があった。馬体が16キロ増えてパドックではテンションが少し高かった。成長する4歳の春は馬体が大きく増える馬が多い。次走は天皇賞(春)でG1獲りを目指す。
ボルドグフーシュは6番手から勝負どころで2番手に押し上げたが、最後に伸び切れず0.3秒差の2着。上がりはメンバー3位の34.4秒。勝負どころで脚を使ったぶん最後に伸び切れなかった。これまで最速上がりを連発していたが、断然人気になった今回メンバー3位の上がりで2着に負けた。これまで経験のない後半5F57.9秒で2着を確保したことを評価したい。勝ち切れないが、色々なレースを経験して地力が強化されている。次走は天皇賞(春)。タイトルホルダー、アスクビクターモアが出走すれば、今回のようなスローにはならない。これまで追い込むレースをしていたが、テン乗りの川田騎手が騎乗して6番手につけた。これが本番に繋がる可能性がある。
ブレークアップは5番手からメンバー2位の34.3秒で上がって0.3秒差の3着。有馬記念で3.8秒差の最下位16着に終わった馬が、有馬記念2着のボルドグフーシュにクビ差まで迫った。昨年秋に勝ったAR共和国杯はスローペースで後半5F58.4秒、全て11秒台のラップだった。スローペースで同じような適性が問われるレースになって巻き返した。AR共和国杯は54キロ、今回は58キロ。芝3000m級のレースにもメドを立てた。
アフリカンゴールドは前半5F64.9秒のスローペースで逃げ、メンバー6位の34.8秒で上がって0.4秒差の4着。あわやのシーンを作ったが、最後に切れ負けした。昨年勝った京都記念は前半5F61.7秒、後半5F57.5秒で全て11秒台のラップだった。スローペースで後半5Fの勝負になったときに激走するタイプ。単勝114倍の10番人気が単勝1.6倍のボルドグフーシュに0.1秒差まで迫った。
ディープボンドは2番手からメンバー5位の34.7秒で上がって0.5秒差の5着。切れより地力タイプだけに後半5F57.9秒は速過ぎた。休み明け、本番前のレースで馬体が10キロ増えて少し太めが残っていたことも影響している。阪神大賞典3連覇よりもG1初制覇の方を優先した仕上げだったのだろう。
[Home]