日経賞
レース回顧

タイトルホルダーは好スタートからハナを切って前半5F62.7秒で内ラチ沿いをロスなく進み、4コーナーで後続を引きつけて直線入り口でスパートするとメンバー最速の36.8秒で後続を一気に引き離し8馬身差で圧勝した。勝ちタイムは2分36秒8(不良)。土曜は芝戦が4R行われたが、4Rとも逃げ馬が3馬身、3馬身半差、頭差(3着は7馬身差)、8馬身差で勝っている。不良馬場でも内ラチ沿いを通って前に行った馬が有利な状態になっていた。

タイトルホルダーは逃げて最速上がりで圧勝し、あらためて能力を証明。不良馬場でこの走りができる馬が重馬場の凱旋門賞で2.4秒差の11着。凱旋門賞で2着に入ったナカヤマフェスタは極悪の不良になったダービーで16番手から最速の39.0秒で4着まで追い上げている。極悪の不良馬場で強烈な末脚を繰り出す馬くらいの馬でないと通用しないのだろう。次走は天皇賞(春)で2連覇を目指す。秋は良馬場を願ってもう一度凱旋門賞に挑戦することもありそうだ。

ボッケリーニは7番手から勝負どころで外を回って押し上げ、メンバー3位の37.0秒で上がって1.3秒差の2着。昨年タイトルホルダーに0.1秒差の2着に入った馬が、今年は1.3秒差をつけられたが再度2着に入った。これでG2では[1−3−1−0]で3着以内を確保。ラブリーデイの全弟でG2では堅実に走っている。春の最大目標は宝塚記念。その前に目黒記念の連覇を狙ってきそうだ。

ディアスティマは2番手からメンバー6位タイの38.0秒で上がって1.4秒差の3着。同コースのグッドラックHを逃げて7馬身差で圧勝した馬が7番人気で穴をあけた。稍重の天皇賞(春)で逃げて0.9秒差の6着に粘った馬。これで重賞は[0−0−2−4]で京成杯に続き3着となった。賞金が足りれば、次走は天皇賞(春)に向かうことになりそうだ。近走はラップを落とさない本来の逃げの手を封印している。

ライラックは最後方から大外を回ってメンバー2位の36.9秒で上がって1.5秒差の4着。逃げた馬が8馬身差で圧勝するレースで最後方から大外捲りでは厳しかったが、いい脚を長く使ってエリザベス女王杯で2着に入ったことがダテではないことを示した。オルフェーヴル産駒で持久力がある。長距離戦でオルフェーヴル産駒の活躍が目立つだけに天皇賞(春)に使ってくるか。

アスクビクターモアは出遅れて9番手を進み、直線で外に出して追ったが、全く伸びずに2.6秒差の9着。休み明けで馬体が8キロ増えて余裕残しの仕上げだった。出遅れたことで無理をしなかったが、直線で全く伸びなかったのは気になるところ。次走は天皇賞(春)。陣営の思惑通り一度使ったことで馬体が引き締まってくれば、昨年の菊花賞くらいの状態で出走してくるか。

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