アンタレスS
レース回顧
プロミストウォリアはハナを切って前半3F35.5秒、5F59.4秒で逃げ、メンバー4位タイの38.0秒で押し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分49秒5(重)。他馬より59キロを背負い、単勝1.9倍の断然人気に支持され、5連勝で重賞2連勝を飾った。速い流れで逃げ切ったのだから強いが、メイショウカズサがプロミストウォリアを交わさないように騎乗していたように何となく他の騎手たちが社台の1番人気を負かさないように乗っている感があった。これまで必ず道中のラップが緩んでいたが、今回は道中の最も遅いラップが12.5秒。速い流れで1分49秒5の高速決着に対応し、ようやく能力の裏付けはできた。次走は帝王賞に向かう予定。
ヴァンヤールは6番手からメンバー2位タイの37.2秒で上がって0.1秒差の2着。勝ったプロミストウォリアの上がりを0.8秒上回ったが、勝負どころで仕掛けずに前と離れたことが堪えた。もっと早く仕掛けてプロミストウォリアを負かしに行けば際どいレースになったのではないか。ここにて馬体のバランスが良くなり、本格化してきている。20年以降の阪神ダ1800mで荻野騎手は[1−2−1−36]。連対した3戦のうち2戦がヴァンヤール。このあたりもヴァンヤールの強さを裏付けるのではないか。
キングズソードは内ラチ沿いの13番手を進み、メンバー最速の36.9秒で最内から追い込んで0.4秒差の3着。スタート後に前に行けないとみた岩田康騎手が内に切れ込んで内ラチ沿いで脚をタメ、直線で捌きながら最内に入れて伸びてきた。3戦連続で最速上がりを繰り出して重賞でやれるメドが立った。半兄にダート重賞で活躍したキングズガード。賞金を加算できれば、地方交流重賞が視野に入る。
パワーブローキングは大外15番枠から11番手を進み、直線で馬群に突っ込んでメンバー2位タイの37.2秒で上がって0.5秒差の4着。大外15番枠、昇級戦、重賞初挑戦を考えるとよく走っている。半兄ピクシーメイデンは8戦連続3着以内、9戦連続3着以内があり、一度好走すると連続して好走するタイプだった。
カフジオクタゴンは1枠1番から内ラチ沿いの4番手につけ、メンバー9位の38.3秒で上がって0.8秒差の5着。速い持ちタイムがないだけに重馬場で時計が速くなり過ぎたことが影響している。稍重以上のダートでは[0−1−1−3]で未勝利。良馬場のダートでは[4−1−1−2]。良馬場で見直したい。
ケイアイパープルは8番手から直線で外に出し、メンバー4位タイの38.0秒で上がって0.8秒差の6着。重に回復したが、不良の土曜よりも時計が速くなったことで追走に苦労していた。それでも上がりをまとめて6着に踏ん張ったのは地力の証し。7歳馬でも衰えはなく、条件が揃えば激走がありそうだ。
[Home]