福島牝馬S
レース回顧
ステラリアは2枠2番スタートから内めの7番手を進み、4コーナーで外に持ち出すとメンバー2位タイの34.5秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分47秒9。ストゥーティが逃げて前半5F61.3秒のスローペース。ラスト4Fからペースアップして11.6−11.6−11.6−11.8秒。小回りでも高速ラップの持続力が問われるレースになった。ステラリアは4コーナーで外にビッグリボンがいたが、団野騎手が上手く外に持ち出したことが大きかった。エリザベス女王杯で2着がある実力馬。脚部不安で約1年ぶりの出走になったが8番人気で重賞初制覇を飾った。最近は平場でも長期休養明けの馬がいきなり結果を出すことが多い。調教技術が進化して休み明けは関係なくなりつつある。母の父モティヴェーターは、日経賞を勝ったタイトルホルダー、皐月賞を勝ったソールオリエンスと同じ。今、血の勢いがあるので注意したい。
ビッグリボンは11番手の外から少しずつ押し上げ、メンバー2位タイの34.5秒で上がってハナ差の惜しい2着。4コーナーでステラリアの外にいたが、そこで外に膨れずにブロックできていれば勝っていた。それでも重賞初挑戦で2着なら今後のメドは立った。長い休養が2回あって出世が遅れているが、全兄にキズナがいる良血馬。牝馬でも500キロの雄大な馬体をしており、これから牝馬限定重賞戦線で活躍できそうだ。西村騎手は日曜のマイラーズCでガイアフォースを2着に持ってきた。今年27賞でリーディング8位。騎乗技術が伴ってきており、今年は飛躍の年になりそうだ。
クリノプレミアムは4番手から徐々に進出し、直線で早めに抜け出してメンバー6位タイの34.7秒で上がってハナ+頭差の3着。得意の小回りの芝1800mで積極的なレースをして自分の力は出している。昨年の福島牝馬Sは前半5F58.6秒で2着、今年は前半5F61.3秒で3着。もっと流れが速くなって地力勝負になった方がいいタイプ。
ジネストラは伸び上がるようにスタートして中団の後ろを進み、メンバー2位タイの34.5秒で上がって0.2秒差の4着。出遅れて流れに乗れず、外から差すレースで届かなかった。スローペースになっただけにいつものように先行していれば、もっと際どいレースになったのではないか。それでも0.2秒差の4着なら今後重賞戦線でやれるメドは立った。
ストーリアは7枠13番から中団の外につけ、向こう正面で2番手に押し上げ、メンバー11位の35.2秒で上がって0.3秒差の5着。前走中山牝馬Sと同様に向こう正面で上がっていたが、流れが緩んで決め手勝負になったぶん切れ負けした。中山牝馬Sは52キロ、今回は55キロ。これで55キロでは8、10、5着。ハンデ戦で斤量が軽いときに激走している。
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