NHKマイルC
レース回顧

シャンパンカラーは出遅れた後に少し押し上げて12番手を進み、メンバー2位タイの34.4秒で外から差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分33秒8(稍重)。フロムダスクが逃げて前半3F34.3秒、5F58.4秒(稍重)。かなり雨が降って稍重発表でも重に近い状態。前半速い流れで前に行った馬は直線で壊滅状態になり、道中12−16−15番手につけた3頭で決着した。

シャンパンカラーは後方から差し切って重賞初勝利がG1制覇となった。これで東京芝1600mは3戦3勝。速い持ちタイムがなく高速決着に不安があったが、雨で馬場が渋って時計が掛かったことがプラスに働いている。今年の芝重賞でドゥラメンテ産駒は[6−3−1−12]で6勝はトップ。内田騎手は07年のピンクカメオ(17人気)以来となるNHKマイルC勝利。田中剛厩舎は今年の初勝利がG1となった。

ウンブライルは後方2番手から直線で大外に出すとメンバー最速の34.0秒で上がって頭差の2着。ゴールした後は先頭に立っていた。想定より雨で馬場が渋り、位置取りが後ろ過ぎたことが堪えた。これで牡馬混合戦では[2−2−0−0]。前走からつけたブリンカーが利いている。相馬眼ニュースで取り上げた馬。阪神JF15着、クイーンC6着からの大逆転劇。相馬眼的に評価できる馬は走るということを証明した。

オオバンブルマイは15番手からメンバー2位の34.4秒で外から追い込んで0.2秒差の3着。外から鋭く伸びてきたが、最後に脚が鈍った。体型的には1400mあたりがベストなのではないか。オオバンブルマイは426キロの小柄な馬。最近は馬場が渋ると小柄な馬が激走する傾向がある。

ダノンタッチダウンは大外18番枠から8番手につけ、メンバー6位タイの35.2秒で上がって0.4秒差の4着。1〜8着のうち4、5着を除く6頭が11番手以下からの追い込み馬だった。雨が降って馬場が渋ったことも影響したが、皐月賞で18着に惨敗した馬が得意のマイル戦で巻き返した。

カルロヴェローチェは9番手からメンバー6位タイの35.2秒で上がって0.4秒差の5着。レーン騎手は最後の勝負どころで馬場を気にしたとコメント。雨で馬場が渋り過ぎた。レーン騎手は東京芝重賞で差すレースをする不振傾向。今回は前崩れのレースになっただけに先行しても厳しかったか。

モリアーナは12番手からメンバー5位の35.1秒で上がって0.6秒差の6着。直線で前が壁になって外に持ち出すロスがあった。ニュージーランドTで強引に上がってシャンパンカラーに外から被せたが、それでも先着したシャンパンカラーの方が上だった。今年の重賞でエピファネイア産駒は[0−1−2−30]で不振。

ナヴォーナは最後方からメンバー4位の34.6秒で追い込んで0.6秒差の8着。田辺騎手はG1で差し追い込みで連対したことがないが、その通りになった。田辺騎手は差し追い込み馬に騎乗すると後方に下げ過ぎる傾向がある。ナヴォーナは馬体が10キロ絞れて気配が良くなってきた。経験を積めば走ってくる。

エエヤンは中団から最内を通って上がって行き、直線で狭い内を突いてメンバー9位の35.5秒で上がって0.7秒差の9着。内を突いて捌くのに苦労しているときに外から一気に来られて引き離された。戸崎騎手は元々の技術レベルが低く、乗り替わりでは不振傾向。今年の重賞で乗り替わりでは[0−1−0−14]。

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