平安S
レース回顧

グロリアムンディは1枠2番から3番手につけ、メンバー4位の39.4秒で抜け出して2馬身半差で圧勝した。勝ちタイムは1分59秒8(稍重)。ロードヴァレンチが逃げて前半5F62.1秒。後半5F63.9秒、上がりは39.4秒、ラップは12.9−13.0−13.5秒。4月23日の1勝Cは1分59秒1(良)、5月7日の2勝Cは1分57秒0(不良)。稍重だったが、この日は時計、上がりがかなり掛かる状態だった。グロリアムンディは正攻法のレースで1番人気に応えて重賞2連勝。ダ2400mをこなすスタミナがあり、重いタフな馬場が合うタイプだが、今週は稍重でも時計、上がりが掛かるタフな馬場になっていた。

JRAが社台に忖度してグロリアムンディ向きの馬場にしたのではないか。ハギノアレグリアス、ヴァンヤールが中団に控え、勝負どころでも仕掛けを遅らせてグロリアムンディを差さないように騎乗していたように映った。吉田和美氏は20年京阪杯をフィアーノロマーノで勝って以来2年半ぶりの重賞勝利。今年のダート重賞で社台系馬主は[3−1−0−3]、2番人気以内なら[3−1−0−0]。ダートも社台の人気馬に逆らわない方がいい。今後は放牧に出してひと息入れ、秋はチャンピオンズCが目標になる予定。

ハギノアレグリアスは7番手からメンバー3位の39.1秒で上がって0.4秒差の2着。前走名古屋大賞典は6番手から勝負どころで3番手に押し上げて勝ったが、今回は3、4コーナーで馬込みでタメて仕掛けが遅かった。ラスト3F12.9−13.0−13.5秒で上がりが掛かり、グロリアムンディの上がりを0.3秒上回っているだけにもっと早めに仕掛けてスムーズに上がって行けば勝ち負けできたのではないか。2馬身半差をつけられたが、能力に大きな差はない。昨年秋以降[2−3−0−0]で安定して走っている。

ヴァンヤールは8枠15番スタートから7、8番手につけ、メンバー2位の39.0秒で外から伸びて0.6秒差の3着。外枠スタートで少し位置取りが悪くなり、ハギノアレグリアスと同じように3、4コーナーで動かずに仕掛けが遅かったが、最後にジリジリ伸びて3着を確保。グロリアムンディは1枠2番、ハギノアレグリアスは6枠11番、ヴァンヤールは8枠15番。馬場も枠順も社台のグロリアムンディにプラスに働いている。534キロの雄大でバランスのいい馬体。馬は本格化しているため、条件が揃えば重賞制覇がありそうだ。

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