鳴尾記念
レース回顧

ボッケリーニは7枠12番から8番手につけ、勝負どころで外を回って進出し、メンバー4位タイの35.3秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分59秒1。フェーングロッテンが逃げて前半5F59.6秒。後半5F59.5秒、上がりは35.6秒、ラップは11.5−11.8−12.3秒。中盤にラップが12.1秒に落ちたが、2番手につけたソーヴァリアント、マリアエレーナは直線で一杯になった。ボッケリーニは外から早めに動いて力で捻じ伏せるレースで重賞2勝目を挙げた。G2[1−3−1−0]の実力馬がG3では能力が違うことを示した。池江厩舎は過去10年の鳴尾記念で6勝目。先週の目黒記念でゼッフィーロが1枠1番から下げて大外ブン回して不可解な負け方をしたのは、この布石だったか。次走は宝塚記念に向かう予定。

フェーングロッテンは前半5F59.6秒で逃げ、メンバー10位タイの35.7秒で上がってクビ差の2着。直線で沈みかけたが、そこからひと伸びして2着を確保した。調教診断で1位評価にしたようにデキの良さが最後のひと伸びに繋がったのだろう。G2の金鯱賞で逃げてプログノーシスの2着に粘ったのはダテではないことを示した。これで昨年5月以降、中距離では[2−2−2−0](全て松若騎手)、芝2000mで逃げたときは[1−2−1−0]で3着以内を確保。次走は宝塚記念か、サマー2000シリーズのどちらかになりそうだ。

アドマイヤハダルは5番手の馬込みからメンバー6位の35.4秒で上がって0.1秒差の3着。2着とはクビ差。阪神芝2000mで2戦2勝(若葉S、エリカ賞)の巧者が得意コースで6番人気で激走した。皐月賞4着、中山記念3着、鳴尾記念3着と重賞では善戦止まりが続いている。芝2000mが合うため、サマー2000シリーズを狙うことになりそうだ。

マリアエレーナは2番手からメンバー10位タイの35.7秒で上がって0.2秒差の5着。いつもより前につけたぶん伸び切れなかったが、大阪杯ではもっと速い流れで1分57秒9で走って5着に入っただけに物足りない内容だった。昨年秋以降、坂があるコースでは[0−0−1−4]で3着止まり。これまで直線が平坦な中距離では[3−0−0−0]。平坦コースで注意したい。

ソーヴァリアントは2番手から伸び切れず0.7秒差の12着。馬体10キロ減で絞れていたが、脚が短くなって距離が短い方にシフトしてきたか。ルメール騎手は距離は1800mまでがいいとコメント。半姉マジックキャッスルと同様に5歳になって急に走らなくなった可能性もある。

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